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あなたはご飯派?パン派? 朝食は1日を制す!

皆さまこんばんは。

新年明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願い申し上げます!

今日は新年、令和2年に入って最初の記事となります。

今回は朝食についてご飯とパン、どちらを食べたらその日のパフォーマンスが上がるのか?をテーマにお送りします。

この記事を書くにあたってきっかけがありまして、仕事で患者さんと話をしていた際に朝食の話題になり、

「米食ったほうが力がでる。パンも食べることはあるけど、やっぱり米だわ。」

といったことを聞いて、

①米とパン、どっちのほうが日中のパフォーマンスに対して調子がいいかな?と思ったこと、

②あとは朝食が一体どれくらい大事なものかを知っていただきたかったこと

以上の2つが頭の中で重なり、めでたく記事のネタとなったわけです。

前置きはさておき、本題に入っていきたいのですがその前に、栄養素のところから触れていきたいと思います。(比較するうえでこれは必要なので。)

はじめに:米とパン、共通点は ‘’糖質‘’

米とパンを比較するうえで大事な要素、それは糖質です。両者とも主食として用いられており、その主たる栄養素は糖質となります。

主食といえば、ごはん(米)をはじめ、パン(食パン、フランスパン、コッペパンなど)、麺類(ラーメン、パスタ、そばなど)等いくつかありますが、今回はご飯(米)とパンにフォーカスします。

ごはんやパン、麺類も含めてになりますが食べた後、糖質としてエネルギーに変換されるまでの時間は食材ごとに異なります。

次の項目では食材ごとにまとめていきます。

▶グリセミックインデックス

食べ物を食べてから糖質の燃焼時間を示すものを‘’グリセミックインデックス(またはグリセミック指数、英文字の頭を取ってGI)といいます。

0~100の数字で表され、100に行くほどエネルギーに変換されるまでが早い、時間が短いということになります。

→早さは数字だけではなく、高、中、低の3段階で表すこともできます。

グリセミックインデックスの3段階評価&0~100の数値で食材を振り分けていきたいと思います。

①高GI(数値が70以上=エネルギーに変換されるまでの時間が短い)
( )内の数字はGI値を表します。
→ フランスパン(93)、食パン(91)、餅(80~85)、うどん(85)、ごはん(精白米)(84)、ロールパン(83)、コーンフレーク&ベーグル(75)
②中GI(数値が56~69)
→ クロワッサン&そうめん(68)、パスタ(65)、ライ麦パン(58)、全粒粉パン(50)
③低GI(数値が55以下)
→ ごはん(玄米)&そば(55)

以上のように分けられます。

▶GIからわかること

前述のようにたくさんある食べ物の中でもエネルギーになるまで、早さはそれぞれであることがわかりました。

また、GI値が低いほど消化と吸収がゆるやかであることも表します。

そしてもう一つ。ごはんよりパンのほうがGIの数字が高い傾向にあります。

…あれ?

ここで不思議に思ったのが、冒頭にあった「パンよりごはんのほうがちからがでる。」というものに矛盾が生じているように感じます。

GI値からみると、パンの方がエネルギーになるまでが早い傾向にあるのに、力が入るのが米なのは何故?

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では、その謎を解明していきましょう!


▶ちからがでるためには○○が大事?

朝起きてから朝食を食べるのですが、その目的は”エネルギー源の確保”とともに”枯渇したエネルギーの補給”でもあります。

→ ここ大事!

朝起きた段階で、体のエネルギーは使われた状態にあります。なぜ寝ているだけなのにエネルギーが枯渇しているのかというと、"体の代謝"が大きな理由の一つで挙げられます。

エネルギーが使われている状態のため、起床時ではエネルギーが枯渇=ガソリン切れの状態となります。

朝食を摂らずに仕事や、運動をすると言うことは、エネルギーが切れた状態でのパフォーマンスになり、パフォーマンスの低下の引き金になります。

具体的にいうと↓

エネルギー切れ=集中力の低下、判断力の低下、筋出力の低下(&タンパク質の分解促進)

といったことが起こります。

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そのような理由があるので朝食は欠かせないものなのです!

では、先ほどの"GI値"と"力がみなぎる"矛盾点について。

これは、朝食の内容(メニュー)が左右するのではと考えます。

パンにしてもごはんにしても単体で食べるとしたら前者はバターを塗るでしょうし、後者は海苔で巻いておにぎりにして食べると思います。

しかし、それだけでは不十分です。

重要なのは”おかず”、すなわち"主菜&副菜"もっと言えば"果物、乳製品も必要である。"ということです。

☆まとめ : 力が出る為には主食に加えて"おかず"が大事!!

▶○○が大事な理由

前の項目ではごはん、パンに加えておかずが大事であるとお伝えしました。それを5大栄養素のそれぞれの役割からいうと、

①主菜= 肉、魚

→ 主にタンパク質(筋肉のもとになる、筋肉の分解を防ぐ、エネルギー源)、

→ビタミン(体調の維持や糖質・タンパク質・脂質の代謝、粘膜の保護)、

→脂質(内臓の保護、エネルギー源)

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副菜=主に野菜(サラダ、煮物、おひたし等)

→ ビタミン(糖質・タンパク質・脂質の代謝を促す、粘膜の保護、なとなど)

→ミネラル(骨を作る、筋肉の収縮、神経の伝達などに関わる)

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③果物=ビタミン、ミネラル 糖質

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④乳製品=タンパク質、ミネラル(ごく一部)、脂質

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食べ物には、それぞれ栄養素が含まれており、その栄養素が活動する上で重要な役割を果たします。

これらをバランスよく食べることが脳の働きだけでなく、筋肉の働きなど、活動するうえで不可欠なんです!


結論&まとめ

まず冒頭のごはんとパン果たしてどちらを食べた方がいいのか?

答えは、"両方"、特に大きな差はありません。

しかし、補足があります。

パンだけ(バター塗って終わり、菓子パン一つ、または惣菜パン一つ)、

ご飯だけ(おにぎり一つなど)ではなく、しっかりおかずも食べて糖質だけでなくその他の栄養素も摂ること!!

例は以下の通り、

パンは惣菜パンなど、タンパク質も一緒に摂ることができます。また、サラダを一品添えることでビタミン等も補えますし、そこにスープを加えることでミネラル分やビタミンも多少摂ることができます。
ごはんの場合、魚や納豆でタンパク質、煮物やおひたしでのビタミン、ミネラル、みそ汁でミネラルが摂れます。

(例ではありますが)以上のように、ちょっとした工夫で5大栄養素を賄うことができると思います。にもかかわらず、ちからが入りやすい、入りにくいの差が生じるのはおそらくGIが関与していると考えます。

ごはんのほうが多少ではあるものの、パンよりGI値が低いため糖質がエネルギーになるまで緩やかなのと同時に、その分消費にも時間をある程度有します。

消費にも時間を有するということは、それに合わせて食べることで、いざというときに力を発揮しやすいのでは?

▼これはスポーツの現場において、特に大会期間中に行います。試合開始時間から逆算して3〜4時間前に朝食を摂り、あとはウォーミングアップ、練習の合間に少しずつ捕食をとる。エネルギー切れを防ぎつつ、試合中にしっかりエネルギー源を確保、使用できるように調整をします。

→ 逆に言うと、パンはごはんに比べてGI値が高いことでエネルギーへの変換が早い=その分消費も早い。

これらの差が食事とGI値と力の入りやすさとの矛盾を生んでいるのかな?と考えております。

しかし、間違いなく言えることは、朝食をとることはスポーツだけでなく、仕事の作業パフォーマンスを向上することにつながることです。


最後に、朝の欠食は日中(特に午前中)のパフォーマンス低下だけでなく、その後の食事における血糖値の上昇にもかかわってきます。

無題

欠食した場合、朝食を摂った時と比較すると昼食における血糖値は急激に上昇するといった研究結果がありました。

それは、肥満や糖尿病などといった生活習慣病の原因になるということです。

なので、朝食こそしっかり、欠食せずに食べてその日のスタートをしっかり切りましょう!!!


☆まとめ

①朝食はしっかり食べること!
②朝食を抜くことはその後の昼食や夕食における血糖値を急激に上昇させる要因になる。
③また、その日のパフォーマンスに少なからず影響する(集中力、判断力、筋力の発揮など)
④朝食は1日を制する!!

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