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2022年度将棋大賞の発表(女流部門)

4月3日、2022年度の対局を対象とした「第50回将棋大賞」が発表されました。今回は女流各部門の結果を確認しておきたいと思います。


■女流個人表彰

最優秀女流棋士賞:里見香奈女流五冠(8年連続13回目)
優秀女流棋士賞 :西山朋佳女流三冠(2年連続2回目)

最優秀女流棋士賞は里見女流五冠、優秀女流棋士賞は西山女流三冠が順当に選ばれました。2021年度は清麗を加藤(桃)女流三段が、女流名人を伊藤女流三段が奪取し、二強の牙城を切り崩しましたが、2022年度は再び2人が八冠を分け合う形となりました。2人は5つのタイトル戦で顔を合わせ、23局もの対戦がありました。里見女流五冠は、最終的に冠数で上回っただけでなく、女性として初めて棋士編入試験にチャレンジし、女流棋士のみならず将棋を指す女性たちを勇気づけました点も評価されたものと思います。

■女流記録部門

女流最多対局賞 :西山朋佳女流三冠 65局(初)

女流最多対局賞は、従来の最高記録(55局)を大きく上回った西山女流三冠の初受賞となりました。近年は女流棋戦の数が増えたこともありますが、西山女流三冠は女流棋士に転向したばかりで予選から出場した棋戦もあり、4棋戦で挑戦者になって番勝負を戦ったことが大きな要因となっています。

なお、女流棋士では表彰対象になっていませんが、他の記録のランキングは以下の通りです。

勝数:西山朋佳女流三冠 46局
勝率:木村朱里女流1級 0.750
※棋士は30局以上が表彰対象ですが、女流は20局以上が表示されています。
連勝:西山朋佳女流三段 11連勝

■女流名局賞

第12期リコー杯女流王座戦第五局 〇里見香奈女流王座 ●加藤桃子女流三段

女流名局賞は、私の予想通り女流王座戦第五局が選ばれました。女流名局賞が設立されて5年目ですが、女流王座戦は何故か名局が多く、今回で3回目の表彰となります。また里見女流五冠の対局が5年連続で選ばれていますが、今回は初めて勝局が表彰されました。


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