2023年度将棋大賞の発表(女流部門)
4月1日、2023年度の対局を対象とした「第50回将棋大賞」が発表されました。本稿では女流各部門の結果を確認しておきたいと思います。
女流個人表彰
最優秀女流棋士賞:福間香奈女流五冠(9年連続14回目)
優秀女流棋士賞 :西山朋佳女流三冠(3年連続3回目)
最優秀女流棋士賞は福間女流五冠、優秀女流棋士賞は西山女流三冠が順当に選ばれました。8つある女流タイトルを2人で分け合っており、福間女流五冠が女流名人を奪還して過半数を戴冠する形となりました。2024年度には、西山女流三冠が戴冠数で福間女流五冠を上回ることができるかどうか、二強の牙城を崩す新鋭が現れるかどうかが注目されます。
女流記録部門
女流最多対局賞 :加藤桃子女流四段 52局(2回目)
女流最多対局賞は、年度末に猛追した加藤女流四段がかわして2回目の受賞となりました。前年度に史上最多記録を更新した西山女流三冠は、タイトル戦の予選が減ったこともあり、51局で2位タイとなっています。
なお、女流棋士では表彰対象になっていませんが、他の記録のランキング1位は以下の通りです。
勝数:西山朋佳女流三冠 38勝
勝率:大島綾華女流二段 0.780
連勝:西山朋佳女流三冠 18連勝
女流名局賞
第3期白玲戦七番勝負第二局 ●里見香奈白玲 〇西山朋佳女流三冠
女流名局賞は、私の予想通り白玲戦第二局が選ばれました。両者の激闘は毎年何度も繰り広げられていますが、中でもこの一局は双方が持ち味を出し切り、互いに1分将棋になるまでもつれ込んだ、手に汗握る死闘でした。2024年度も2人による熱戦を期待しつつ、二強の牙城を揺るがす新鋭のフレッシュな好局を楽しみにしたいと思います。
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