本年の御挨拶

合掌

こんにちは、正覚寺住職の池田です。

あらためまして、今年一年もどうぞ宜しくお願い致します。
本年が皆様のご健康と幸多き年でありますようにご祈念致します。

一昨年は正覚寺開山四〇〇年の慶事の年を経て新たに歩みはじめた矢先、突如現れた新型コロナウィルスによって、世の中は混沌とし、これまでにない日常の連続となりました。
連日、ニュースや新聞ではコロナに対する非常に多くの情報が報道され、目に見えない敵に、身ばかりでなく心も脅かされる日々が続いています。
医療関係者の方々をはじめとした、新型コロナウイルスと闘う皆様には日々感謝いたします。

例年行われてきた行事では、徹底した対策のもと、変わらずに行おうと新たな姿を模索し続けてきましたが、年末の除夜の鐘撞きは皆様の参加中止という苦渋の決断を下し、また、準備を重ねて参りました法燈継承式も延期とさせていただきました。

しかし、私はこのような特異な状況だからこそ、最大限の配慮と創意工夫を凝らし、いつもと変わらない正覚寺の姿であり続けたいと思っています。

朝夕の境内を訪れて頂くと、勤行の声が聞こえてくる。
お寺の静寂な空気と、豊かな四季を感じられる。
そんな変わらない日常の姿で居続け、いつでも門を開き続けることで、これからも人々の苦悩と対峙していきます。

そして令和3年は、いよいよ日蓮聖人降誕800年の慶事を迎える年となりました。
⽇蓮聖⼈が⽣きた時代は、疫病の蔓延や地震、台風などの災害、多くの争いが多くあった時代でもあります。
当時と似た今に⽣きる私たちは、「本気で人々を救いたい」と考え自らの信念を貫き続けた日蓮聖人から多くの学びを改めて得ることが出来るはず。
これからも知恵と覚悟を持って、精進して参ります。

正覚寺は、いまこの瞬間も、東京中目黒の地で変わらずあり続けます。
皆様が、心の内に生じる不和に乱された時、そっと境内を訪れ、鬼子母神様に手を合わせることで、安穏な心となり、一日一日を大切に過ごすことを願い、新春のご挨拶とさせていただきます。

まだまだ寒い時期は続きます。どうかお身体ご自愛ください。

それではまた、次回の記事でお会いしましょう。

再拝