ミッシェル・ルグランとの出会い

ミッシェル・ルグランが亡くなってしまいました。「ルグラン」と、その名前を口にするだけで胸の中で甘美なメロディがふわっと溢れ出してくるような素晴らしい作曲家でありアレンジャー。彼の残した膨大な仕事量に比べれば、僕などルグランについて何も知らないのも同然なんですが、今日はミッシェル・ルグランの話。

初めてルグランの音楽に出会った、その最初の記憶があまりなく、やはり映画音楽からじわじわと、その名前を知ったのかなと。「シェルブールの雨傘」や「おもいでの夏」は小さい頃にテレビのロードショーで観た記憶があります。

それよりも高校生の頃、中古屋さんで購入した「コール・ポーター作品集」という24曲入り2枚組のイージー・リスニングのレコード(CDは1枚組)がありまして。これが曲こそコール・ポーターなれどミッシェル・ルグランのアレンジ美学を濃縮したような素晴らしいサウンドのオンパレード。なんだかよくわからない興奮に包まれながら、とにかく当時死ぬほど聴きまくりました。モノラル録音のモコモコした古臭いサウンドが、逆にノスタルジックな気持ちにさせてくれて最高なのです。

更に決定的だったのは大学生の頃、「ロシュフォールの恋人たち」や「ポリー・マグー お前は誰だ?」なんかを観たことでミッシェル・ルグランの名前は僕の中で決定的になりました。そしてルグランのクレジットが入ったサントラ盤やジャズやムード音楽の再発CDをいくつか買ってみました。どれも良くて、ハズレがない。

ただ当時ロシュフォール〜の再発CDは「映画の方が、もっと曲が多かったのになぁ」とちょっと不満も。なので、それから何年か経って完全版の2枚組CDが出たのは嬉しかったですね。これは今でもiPodに入れて頻繁にリピートしています。

あと、何と言っても「華麗なる賭け」のサントラですね。映画も音楽も、どちらもよかった。このサントラ盤を中古レコード屋さんで見つけた時は嬉しかったなぁ。「プレイング・ザ・フィールド」はピチカート・ファイヴの某曲みたいですが、この曲が一番カッコいいかも。

あ〜、全然まとまらない。他にも紹介したいアルバムがたくさんありますが、また今度。ルグランさん、今まで素晴らしい音楽を本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

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