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【魔女と獣とふたり旅】くさび石となまけた龍と溶岩湖(4/10)【TRPG/リプレイ/完結済】

紅き龍
「美味いーーーー!!!!!!!!!!!!!」

雄叫びは山中に響き渡る。
 
スフィ
「ッ......!!!」キィィ~ン…

思わず耳を覆ってしまうほどの大声、いや、咆哮に耳鳴りが収まらない。
 
紅き龍
「……ぁ…すまない。」

火山活動が龍と同調し一瞬収まる。巻き角の先端をイジイジすると、ドカッとその場で座り込み、胡坐をかく。そして目の前の地面をドンドンと叩く。

「まぁ、座れ、小さき者よ。」
 
スフィ
(「機嫌を損ねないようにして損はないよね...。」)

まだ、耳の調子は戻らないが “座れ” と言われている事は分かった。ストッと素直に座る。

紅き龍
「小さき者よ。お主、名は何という?」 ニヤリと笑って聞く。

スフィ
「...?はい、麓の工房で魔石加工技師をしてます。見習いですが...。」

自分の事を聞いていることは分かった。まだ、良く聞こえないが。
 
紅き龍
「…???」 
「名だ、名!」
 
スフィ
ようやく聞こえるようになってきた。

「な...?あ、名前ですか?」
「スフィーネ・アッシュヤードです。スフィで構いません。」
 
紅き龍
「スフィか!なるほど!!」
「耳が悪いのか? 声を介さない方が通じ合えるのか?」

相変わらず声量が大きい。
 
スフィ
「あ、いえ...その...。」

言うべきか、言うまいか。葛藤しながら返事をぼやかす。
 
紅き龍
「なんだ、聞こえるのか。では、このままでいいな。」
 
ガハハと笑い、話を振る。
 
「スフィよ。我々、龍の民がこの永き生を失う最たる理由を知っているか?」
 
スフィ
「? いえ知りません。何せ龍さんに会うのは初めてですし。」
 
紅き龍
「……ズバリ」
 
バシッと右の人差し指を君に差し向けた。

「美味い物の奪い合いだ!」
「永いこと存在しておると、暇でな!そこにしか生きる価値を見出せなくなるという訳だ!ガハハ!」
 
スフィ
目の前の龍が笑うたびにビリビリと空気が揺れ、肌に伝わる。

「そうだったんですね...意外と豪快な生き様をされてるんですねぇ...。」
 
紅き龍
「その通り!」
 
ズイっと顔を寄せて、目を輝かせながら嗤う

「…と、いう事はだ。」
 
スフィ
「は、はい。」

寄せられた顔に威圧されつつ、その輝く笑顔につられて笑顔を浮かべる。
 
紅き龍
「我は!飢えている!」
「美味い物に!!」 鼻息フンス
 
スフィ
「あぁ、それで”美味しい”魔石だったんですね。」

得心がいったように手をポンと叩く。
 
紅き龍
「うむ」

スタッと立ち上がり、一つ頷く。君の元へ歩み寄り、首根っこを摘まみ…

スフィ
「え...え!?なんです?やっぱり食べられちゃうんですか!?」

わたわたと手を振り、か弱い抵抗を試みる。
 
紅き龍
「まさか」
 
意地悪な笑みが一層深くなり…
ブン!!と上に放り投げた!
 
スフィ
「ひゃあ!あぁぁーー...」

叫び声は空に吸い込まれる。
 突如として上空に打ち上げられる身体。ぐるぐると宙で回りながら、龍がいた場所を見るも、そこに彼女の姿は既になかった。
 
「え!?どこに...ていうか死!しんじゃう!まだ見ぬカワイイ鉱石ちゃん達に会わずに死ぬのはやだぁあああぁああ!!」

紅き龍
すると悲鳴を上げる君の背後から、楽し気な声が聞こえた。
 
「ーーー歓待しよう!」
「我が!棲み処に!」

次の瞬間、君の身体はスッポリと紅き龍の眉間へと収まっていた。

「掴め、角を」
「死にたくなければな! ガハハ!!」
 
スフィ
「なんなの~~!!もうやだおうちに帰して~~!!」

言いつつ、とにかく生き延びるために竜の角を掴む。
 
ーーー
スポット『棲み処への空旅』
ーーー
行動判定 『ドキドキハラハラ?!空中散歩!!』
ーーー
此処は活火山。常に至る所で爆発が起き、人間が触れたら即死してしまうマグマが飛び散る。普段、被弾など気にしていない龍は、マグマを気に掛ける事が出来ないので、君は龍をうまくナビゲートする必要があるだろう。

という所で、有利の宣言をお願いします!
 
スフィ
有利1:土の守護魔女の加護により、地中の溶岩の流れを把握して噴火ポイントを予測する。
 
紅き龍 受理!
 
スフィ
有利2:魔石を餌に、龍に言う事を聞いて貰う。
 
紅き龍 受理!
では、基本のサイコロ3つ、有利の申請分で+3つ、計6個のサイコロで判定となります!6b6をどうぞ!
 
スフィ 6b6 (6B6) > 2,6,5,5,2,5
 
紅き龍
4成功!難易度は1なので成功!災いはまさかのゼロ!ボーナスが3つ付きます!
 
紅き龍
ボーナス効果:その行動がその土地での、語り草・ウワサとなる。
それでは、RPいってみよう!


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第5話は以下のリンクからどうぞ!良かったら「💛」も押して行ってください~!


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