聞かれる度に、思い出す
あなたと私は、
遠距離恋愛をしていた。
昨日まで。
ちょっとしたボタンの掛け違いで、
私が悲しくなって、
あなたと別れるという選択をした。
電話を切った後、私は、
とても悲しい気持ちになった。
自分で振っておいて、
何て都合の良い感情なのだろう。
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今日、私は仕事だった。
いつもの道を帰社していると、
橋の上に、あなたによく似た人がいた。
それがあなただという確信に変わるまで、
そんなに時間はかからなかった。
振られた翌日に、
飛行機に乗って来て、
逆プロポーズまでしてそのまま帰っていった。
滞在時間はたった30分。
驚いた。
でも、あなたのそういう所が好きで、
私もこの人と人生を共に歩んで行きたい。
そう思っている自分の感情に改めて気付いた。
「返事は考えさせて」
と、言ったけど、心の中はすでに決まっていた。
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時々、友人や、子供たちに、
「プロポーズはどっちからしたの?」
そう聞かれることがある。
そんな時、いつもこの日のことを追懐する。
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