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【抽象表現禁止】強みは具体化せよ

「私の強みは計画力です。」「私には最後までやり切る実行力があります。」自己PRで最初に宣言する自らの強み。毎年就活生の頭を悩ますことのひとつとして、”何を自分の強みにおくか”という問題があるかと思います。今回は強みの設定方法について、書き進めていこうと思います。

本ブログの著者

抽象表現は何が悪いのか?

冒頭で記載した「計画力」や「実行力」は、毎年のESで頻出される表現です。他にも「課題解決力」「協働力」「牽引力」等、どこか響きが良く、仕事でも活かせそうな表現に見えると思います。断っておくと、ここに挙げている力自体は、ビジネスでも確実に必要な能力であり、ソフトスキルとしては素晴らしいものであることは間違いがないです。ところが、上記の言葉は、

①使い古された言葉であり、面接官の印象に残らない
②意味の幅が広く、誰にでも当てはまってしまう
③抽象表現であるが故に、思考の浅さを露呈してしまう

このような問題点があり、できれば避けたい表現方法です。では、どのように置き換えると良いのか、解説していきます。

抽象表現の改善方法

焦点を絞ってみる
例えば、「課題解決力」と一言にいっても、課題を解決するまでには様々なプロセスが発生します。まず、”課題”を捉えるためには、1.目的に沿った目標設定を行い、2.目標に対する現状とのギャップを認識し、2.ギャップの中に潜む、複数の問題点から解決すべき問題点を課題として認識する必要があります。続いて、”解決力”にしても、1.目標から逆算し、作業や練習の工数理解・スケジューリング・役割分担を踏まえて、具体的な計画を立てる必要があり、2.その計画に従い、優先順位を決めながら、3.作業や練習を進める中で登場する人たちへの協力要請も必要になっていきます。これ以外にも”解決する”中では様々な必要事項が発生するはずです。上記の通り、抽象表現は人によって解釈が分かれる可能性も高く、具体的な行動をしていく中で必要になる要素・観点を十分に認識していないことや認識していたとしても、自分のアピールポイントがどの要素なのかを深く認識し切れていない印象を与えてしまうのです。そのため、過去実際に取り組んできた”複数の”エピソードをステップ毎に細かく分解し、”相対的な強みだと言える要素”を自身の強みに設定することを推奨します。

エピソードで証明する
強みが設定できた後は、その強みを証明する根拠を述べなければなりません。よく、面接で「私はコミュニュケーション力があります。」と言ってはいけないと聞くかもしれませんが、それは、コミュ力は自分から言うものではなく、相手が感じ取る要素だからです。これは、コミュニケーション力だけではなく、自己PRで宣言する強みでも総じて言える話です。つまり、○○力という言葉を使わずに、○○力が伝わるエピソードを説明する方がよっぽど説得力があるからです。そこで、自己PR文章ができた人は、冒頭の強みの表現を隠して、その後に続く文章だけで自分が表現したい強みを浮かび上がらせることができるか、チェックしてみて下さい。また、他人にも文章を読んでもらい、表現したい強みを感じ取れるか聞いてみると良いでしょう。

まとめ

自己PRは、ES・面接合否において最も重要な要素と言っても過言ではありません。最初のうちは、強みの設定やエピソード構築に苦労すると思いますが、上記で書いたような、抽象表現は避け、「相手を説得できる」かつ「ビジネスでも再現できそうな」言葉選びを時間をかけて作っていきましょう。具体と抽象の往復作業は、ビジネスにおいても重要なスキルの一つです。是非就活で身につけてみて下さい。体系的に学習されたい方は下記に書籍をお勧めします。



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