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読書録 『パリの国連で夢を食う。』


今日は、つい先日読み終わった本を紹介していきたい。この本は母に面白いよと勧められて読んでみた本である。

一人の日本人女性が、ふとしたことがきっかけで国連の職員に応募し、採用され、パリで生活することになった話。実話である。

とにかく著者の川内さん、アクティブでタフ。笑 パリという初めての場所で、住居探しに困り、言語の壁に苦しみ、国連という特殊な職場の雰囲気に戸惑い、・・・とにかくいろいろなハードルが出てくるのだが、著者のタフさと明るさで地道に、なんとか乗り越えてゆくのだ。

新しいことにも怖気付かない姿勢や、言葉がわからなくてもなんとかわかるところだけ拾っていくコミュニケーション能力、決して快適とはいえない慣れない環境に適応していく力。保守的な傾向が強い僕にとっては、見習いたいことばかりであった。あまりの行動力の高さとタフさに、物語の途中まで著者のことを男性だと思ってしまっていたほど。


川内さんの物語にも驚かされると同時に、著者が体験した国連という組織、職場の雰囲気が僕の想像とはあまりにもかけ離れていて驚かされた。元々のイメージは、みな多言語話者で優秀な人材ばかりが集まっており、お堅くハードな感じ。

しかし、物語を読み進めていくと、どうやらそんなこともないようだ。職員への待遇は良く、休暇も融通がきく。残業もほとんどなし。職場の雰囲気はというと、こちらも硬い縛りはなく、いつも自由な雰囲気が漂っていてどことなくカオス。

職員は国籍や出身地がバラバラで個性が強く、意見が合わないこともしばしば。仕事のことでなくても文化の違いから議論が白熱し、仕事が進まないことがあったり。イベントごとが多く、食堂でパーティーが開かれると大盛り上がり。

と、これ以上書いてしまうとネタバレになってしまうからこの辺りまで。

職場の様子、仕事仲間との時間、友達、彼氏、家族。筆者の視点でパリでの生活の様子が面白く、かつ濃い内容で書かれている。

パリ、国連、とったワードに興味を持ったかた、ぜひ読んでみてほしい一冊です。


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