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那覇市の小中学校、春休み6日間延長は朗報


那覇市の小中学校、春休み延長

那覇市の小中学校が教職員の負担軽減のために春休みを延長するというニュースを見かけました。

 那覇市が市立小中学校53校の来年度以降の春休み期間を、これまでの12日間から6日間延長し18日間とする方向で検討していることが分かった。近く正式決定する。

このニュースは沖縄の教員には朗報でしょうし、おそらく全国の教員は羨ましいと感じるものではないでしょうか。

教員が最も忙しい時期

一般的に教員という仕事には明確な繁忙期というものは存在しません。

ただ、基本的には年度初めと年度終わりに関しては種々の書類業務と引継ぎや年間計画などが重なるため最も忙しい時期と言えるでしょう。
(このあたりの事情は校種によって大きく異なり、受験が無い小学校と中高はまた時期がずれてきます)

特に公立の先生に聞くと、年度初めが忙しいという意見は多いようです。私たちのような私立学校とは異なり、転勤が数年に1度発生するためです。

私学でさえ新入生への対応と準備でバタついているのに、そこに加えて自分や同僚の転勤が重なるとかなりの負担になることが予測されるでしょう。

ちなみに文科省が教員の勤務実態調査をする7月や8月は比較的時間に余裕のある時期です。どうして4月に調査をしないのでしょうか。

何が忙しいか

では、年度末、初めは何がそれほど忙しいのでしょうか。

私のような高校の場合、入学者が決定するのは3月になってからです。そのため次年度の名簿などはその時点から作成になります。

そこからの指導要録、次年度の計画、大学受験結果の集約など業務が多岐にわたります。

そして次年度の時間割作成、これが大仕事です。

私の勤務校のようにコースが複数存在する大規模校の場合は教員と教室の制限が厳しいこともあり、これだけでもかなりの時間をかけることになります。

加えて最近は3月末まで大学入試の追加合格や追試験があることもあり、正直なところ春休みはどの学校も天手古舞なのが実情です。
(そして生徒や保護者はその状況を目にすることが無いため、春休みを優雅に過ごしている、と思われています)

「6日」という貴重な時間

那覇市の言う「6日」がどのタイミングとなるかは不明ですが、始業式や入学式が1週間遅くなるのであれば多くの教員の負担軽減になることはまちがいないでしょう。

こうした細かい改革が全国に広がれば、数字以上の業務負担軽減につながることは間違いなく、大学3年生に採用試験を受けさせるような愚策よりもはるかに教員志望者増加につながるような気がします。

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