【ライブの記憶】津田昌太朗×照沼健太×伏見瞬「フェス大国ニッポンの音楽業界&世界のフェス事情」『フェス旅 日本全国音楽フェスガイド』(小学館クリエイティブ)刊行記念 at 下北沢本屋B&B 2024/05/30

現地で参加してきたので、感想を書いておきます。
お名前はもちろん知ってましたし、the sign podcastでも話を聴いたことがあった、とにかくフェスに詳しい津田昌太朗さんの本の刊行記念として、
これまでのnoteでも何度も触れているてけしゅん音楽情報の照沼健太さん、伏見瞬さんを迎えて行ったトークイベントです。

アーカイブなしだったため、色々とぶっちゃけ話が聴けたのがとても面白かったですが、その点には出来るだけ触れないつもりで、興味深かった点を残しておこうと思います。

イベントは、一応テーマが事前に用意されていたようなのですが、ほぼその通りにはいかず、その時その時で御三方の興味のあるテーマを深掘りして話していく展開だったので、自由度が高く、とても面白く聞くことができました。(特に、やはりSZAの話の盛り上がりはさすがでした、、、笑)

色々興味深い話はあったのですが、個人的には大きく二つ、特に面白い話がありました。


一つ目は、サマソニの話の中で出た、ステージ割から感じられる編集者視点の面白さという点です。
特に二日目のステージ割を見た時に、IVEを中心に、ここで収まるのか?というようなPACIFIC STAGEのラインナップや、トレンドごちゃ混ぜ感もあるMOUNTAIN STAGEのラインナップは、こういう並べ方をしたからこそ、面白さがある、つまり編集的な視点の面白さがあるという話でした。

これは、確かにそうだなぁと思いました。
改めて考えると、フェスというのは、そのものが編集的な視点を持っていると思いますが、
個人的にもTYLA目当てだけで取った二日目が、このステージ割を見て、かつ今回の話を聴いて、めちゃめちゃ楽しみになってきました。

音楽業界におけるコンテクストの不在を問題のひとつとして捉えて、コンテンツを提供し続けているのが、てけしゅん音楽情報だと思いますが、
その観点においては、フェスの担う・担える役割も大きいなと感じたところです。


二つ目は、フェスを通して見えてくる社会の流れという視点についてです。
津田さんから終盤にあった、2024年はアジアのフェスの転換点であり、今後面白くなってくる予感があるというニュアンスの話からです。

この話を聴いて思い出したのが、最近読んだグローバルサウスの本についてです。

欧米のフェスはなかなか苦境にある一方で、アジアのフェスは明らかに勃興期にあり、The 1975がキャンセル騒動みたいなことが起きてしまう不安定さ含めて、今後アジアのフェスがどうなっていくかがポイント
という趣旨の話については、
直接そういう文脈で話をされたわけではないと思いますが、フェスにおいても、今後グローバルサウス的な視点が重要になってくるという考え方と重なるなと思いました。

つまり、フェスを見ることは、社会を見ることと相似形であるということだと思います。
そういう意味でも、フェスを語ることは重要ですし、今回のイベントの意義を強く感じました。

今回のイベントで、自分のフェスに対する視座は多少なりとも上がった気がするので、もう少し意識して、世界のフェスの位相に注目していきたいと思います。
良いイベントでした!


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