ショウショウ昇司

吉本興業漫才師、ショウショウ昇司です。 SF?短編小説「Partner〜とある漫才師の…

ショウショウ昇司

吉本興業漫才師、ショウショウ昇司です。 SF?短編小説「Partner〜とある漫才師の物語〜」★第四章は前編、後編の二つがありますのでお気を付け下さい。          ※皆様からいただいたコメントはネタバレを含むものもありますので読まれる場合は本編読了後をオススメします。

記事一覧

Partner 最終章~想い出~

二回戦翌日のとある住宅街。何処かの庭に植えてあるのだろうか?金木犀の香りが僅かに漂っている。そんな香りを蹴散らすかのようにドラゴンスナイパーのタケルが鬼のような…

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Partner 第五章~戦場~

「い、今、何て言った?」 「だから漫才やろうって」 祐輝の驚く顔に比べ清々しいほどスッキリした顔のミコ。 「いつまでやれるか私も分からへんけど、せめて私が地球に…

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Partner 第四章~記憶~ 後編

「陽一!早くしなさい!ご飯が出来てるわよ!」 いつも通りの母、恭子の声が相沢家の朝の食卓に鳴り響く。 「ごめんごめん!」 陽一の慌てた声とドタドタドタという階段…

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Partner 第四章~記憶~ 前編

17年前。 祐輝がまだ6歳の頃。 相沢家の朝は、いつもと何も変わらず今日も騒々しい。母親の恭子(きょうこ)は台所から出来立ての朝食を次から次へとテーブルに運んで…

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Partner 第三章~それぞれの流れ~

予選一回戦が終了し淡々と撤収が進む劇場内。劇場では毎日何らかの公演が行われている為、例え数日後に予選二回戦があろうとも続けて次の日に同じ公演がない限り一回一回セ…

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Partner 第二章~告白~

劇場から10分ほど歩いた場所にある公園。住宅街の中にある公園で遊具も滑り台とブランコと砂場それにベンチが一つだけ置いてあるような小さな公園である。時間も18時を…

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Partner 第一章~出会い~

この世界には何十億人という人が住んでいて何十億通りの生き方がある。 それは果てしないようなことに思えるけど宇宙規模で見てみればプランクトンなんかよりも小さい何や…

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Partner 最終章~想い出~

二回戦翌日のとある住宅街。何処かの庭に植えてあるのだろうか?金木犀の香りが僅かに漂っている。そんな香りを蹴散らすかのようにドラゴンスナイパーのタケルが鬼のような形相で周りの景色など見向きもせずに早足で歩いている。元々、運動音痴のコウジはタケルの歩くスピードに付いて行くことだけで必死だ。

「お、おい!タケル!そんなに急いで何処へ行くんだよ!」

コウジの叫びにタケルも我に返ったのか歩くスピードを若

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Partner 第五章~戦場~

「い、今、何て言った?」

「だから漫才やろうって」

祐輝の驚く顔に比べ清々しいほどスッキリした顔のミコ。

「いつまでやれるか私も分からへんけど、せめて私が地球に居る間は漫才続けようよ!」

「いいの?」

「うん。急に現れた宇宙人を何の疑いもなく寝泊まりさせてくれるのに少しくらいは何かお返しせんとね」

半信半疑だった祐輝の顔が笑顔へと変わっていく。

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Partner 第四章~記憶~ 後編

「陽一!早くしなさい!ご飯が出来てるわよ!」

いつも通りの母、恭子の声が相沢家の朝の食卓に鳴り響く。

「ごめんごめん!」

陽一の慌てた声とドタドタドタという階段を下りる足音。デジャブかというくらいに同じ光景が毎朝、繰り広げられている。

「いや~、今日が本番だっていうのに支度がギリギリになっちゃったよ」

そう言って頭を掻きながら部屋に入ってきた陽一を見て家族全員が一時停止のボタンを押された

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Partner 第四章~記憶~ 前編

17年前。

祐輝がまだ6歳の頃。

相沢家の朝は、いつもと何も変わらず今日も騒々しい。母親の恭子(きょうこ)は台所から出来立ての朝食を次から次へとテーブルに運んでいる。父親の智明(ともあき)も会社に着て行く本日のスーツに合うネクタイをやっと決めたらしく襟元に結びながら早歩きで廊下からテーブルへと向かっている。祐輝はテーブルの上に並べられていく朝食を眺めながら既にちょこんと座っている。相沢家でまだ

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Partner 第三章~それぞれの流れ~

予選一回戦が終了し淡々と撤収が進む劇場内。劇場では毎日何らかの公演が行われている為、例え数日後に予選二回戦があろうとも続けて次の日に同じ公演がない限り一回一回セットは崩さなければいけない。まあ、セットと言っても流石に一回戦なので豪華なものではないのだが。

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Partner 第二章~告白~

劇場から10分ほど歩いた場所にある公園。住宅街の中にある公園で遊具も滑り台とブランコと砂場それにベンチが一つだけ置いてあるような小さな公園である。時間も18時を過ぎており公園で遊んでいるような人は誰もいない。照明は入り口付近に一つとベンチ横に一つ付いており後者の照明はベンチにちょこんと座る先程の女の子を薄らと照らしていた。

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Partner 第一章~出会い~

この世界には何十億人という人が住んでいて何十億通りの生き方がある。

それは果てしないようなことに思えるけど宇宙規模で見てみればプランクトンなんかよりも小さい何やらただウジャウジャとしているだけの無機物のようなものに見えるのかも知れない。

ただ、そんなこの星でまた一つ思い出は生まれるのである。

東京都内のとある劇場。最寄り駅の繁華街からは少し離れていて後10分も歩けば住宅街になるであろう場所に

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