【ボークの教科書】ボークについて公認野球規則をガチで読んでみた【野球】

しょごぼろです.今回は野球の投手の反則行為であるボークについて,私が勉強したことを中心に話していきたいと思います.私自身は高校まで野球をしており,社会人になってからは某大会で公式記録員をするなど,野球のルールには詳しいと自負しております.今回は公認野球規則2023に則ってみていきたいと思います.ボークの定義から,実際の運用事例,さらにはよくある勘違いまでお話しできたらと思います.現役で審判をされている人にとっても勉強になるようにまとめていきたいと思いますので,長くなりますが,是非ご覧ください.公認野球規則については以下のWebサイトを参考にしてください.


ランナーなしでボーク:1ボールが加算されるは間違い(ボーク・反則投球の定義)

ここの項目で分かってほしいことは,ボークと反則投球はちがいます.簡単に言うとボークの項目の一つに,反則投球をした場合は書かれています.そのあたりの違いについて定義から確認していきます.

では,最初にボークの定義を見ていきます.ボークの定義は公認野球規則の「本規則における用語の定義」に載っています.

定義3 BALK「ボーク」:塁上に走者がいるときの、投手の反則行為である。その場合には、全走者に各1個の進塁を許す。(6.02a)

この定義から読み取れることは,ボークはピッチャーがランナーに対して行う(行ってしまう)反則行為であるということです.ですので,ランナーなしの場合はボークというものが存在しません.あくまでも走者を騙す行為ということを念頭に入れておきましょう.

ここで,ある程度野球を知っている人は,あれ?ランナーがいないときにボークをすると1ボール加算されるのでは?と思っている人もいると思いますが,違います.それは,「反則投球」のことです.では反則投球の定義を見ていきます.

定義38 ILLEGAL PITCH「イリーガルピッチ」(反則投球):(1)投手が、投手板に触れないで投げた打者への投球、(2)クイックリターンピッチ、をいう。──走者が塁にいるときに反則投球をすれば、ボークとなる。

(1)の「投手が、投手板に触れないで投げた打者への投球」はプレートに足を触れずに投げるなので,プレートの前から投げて距離を短くするといった行為ですね.試合でこれを見ることはまずないです.
(2)の「クイックリターンピッチ」は打者が構えていない(正対していない)のに投げたというものです.投手が投球したボールをキャッチャーが返球し,投手がとってすぐに投げるといったことはこの項目より,禁止されているということです.

この反則行為の処置(ペナルティ)については,6.02(b) 反則投球に書かれていて,塁に走者がいない時にはボールが宣告されると書かれています.ですので,ランナーなしの反則投球はボールになるということです.

では,ランナーありの場合はどうでしょうか?これは6.02(a)ボーク(5)に投手が反則投球をした場合という項目があります.ですので,反則投球はランナーがいるならば,ボークになり,ボークのペナルティが課せられます.数学風に言うなら,

ランナーありの場合

反則投球⇒ボーク

となります.当然,逆のボーク⇒反則投球は成り立ちません.
ボーク自体もあくまでもランナーに対する反則行為なので,以下で述べますが他のボークの項目が行われたとしても,ランナーがいなければ反則でも何でもないということになります.(マナー的には悪かったりもします.)
というわけで,ランナーなしの基本的にはノーカウントになります.

それでは,次はボークの項目を一つずつ見ていきましょう.全部で13項目あります.

ボークの項目について6.02(a)(全13項目)

ここでは各項目について,見ていこうと思います.具体例もユーチューブの動画等で見つけられれば載せたいと思います.

(1) 投手板に触れている投手が、5.07(a)(1)および(2)項に定める投球動作に違反した場合。

まず,5.07(a)が正規の投球姿勢ということで,サインを見るときの姿勢が書かれています.投手板に触れてサインを見ないといけないということです.
(1)がワインドアップポジションです.投手の項目でよく「自由な足」という言葉が出てきますが,「軸足」と「自由な足」で使い分けています.
右投手なら,右足が軸足,左足が自由な足になることがほとんどだとは思います.
(2)はセットポジションで,セットポジションへの入り方なども示されています.特に(2)の項目で,ストレッチ動作というものがあるのですが,サインを見る→セットポジションという動作の際に,一連の動作でセットポジションに入らないといけないです.この項目に違反して,ボークになるケースがたくさんあります.おそらく甲子園でボークでサヨナラになった次の動画が一番有名だと思います.

0:26あたりを見てもらうと,セットポジションに入るのをやめてしまっており,この項目に則って球審はボークを宣告しました.残酷ですが,ナイスジャッジだと思います.プロ野球とかでもこのボークはよく見られます.

0:50あたりを見ると,サインを見る→動く→もう一度サインを見るという動きになっていると思います.サインを見る→動くという動作は,セットポジションに一連の動作で入るということが要求されているので,そこで中断してしまうと,ボークになります.キャッチャーは谷繁ですが,それに気づいてタイムを要求しているところは凄い機転だと思います.もちろんそれを逃さず正確にジャッジした球審もさすがプロですね.

0.35あたりをみると,これも中断していますね.

この項目の中で,(a)の【原注】に,「投手は投球に際して、どちらの足も本塁の方向に2度目のステップを踏むことは許されない。塁に走者がいるときには、6.02(b)により反則投球となる。」と書かれています.これに違反するボークが2022年の改正よりみられるようになりました.そのために,ワインドアップポジションとセットポジションについて,その解釈を下記の画像より確認しましょう.

ランナーなしの場合は,どのポジションでもワインドアップポジションとして,投球してよいです.ワインドアップポジションならば「自由な足」を一歩引いて,足を上げて投げるということをしてよいです.

ただし,セットポジションはそれをしてはいけないのです.

ランナーがいるときはプレートの前方に「自由な足」があり,体の前方でボールを両手で保持するとセットポジション扱いになります.そこから,「自由な足」をワインドアップポジションと同様に「自由な足」を一歩引いて,足を上げて投げると,「自由な足」を一歩引いてというところが,一度目のステップということになります.これにより,投球する際のステップが2度目のステップという解釈になります.よって(a)の【原注】,「投手は投球に際して、どちらの足も本塁の方向に2度目のステップを踏むことは許されない。塁に走者がいるときには、6.02(b)により反則投球となる。」が適用されボークになります.その例が次の動画です.

1:10あたりで,上記の投げ方になっており,ボーク扱いになっています.(2)の【注3】でこのことが示されています.満塁やランナー三塁など,ワインドアップで投げるピッチャーもいると思いますが,注意が必要ですね.

もし,これが許されるなら,ランナー一塁で,一塁ランナーをけん制するふりとして右投手が自由な足(左足)を一塁側にステップして投球するということが許されてしまうので,やはり走者を騙す行為になるということですね.

(2) 投手板に触れている投手が、一塁または三塁に送球するまねだけして、実際に送球しなかった場合。

プレートを外さずに牽制するときに偽投をしてはいけないということですね.これは,説明不要でイメージつきやすいのではないでしょうか.

0:56あたり,昔はこの偽投はOKだったのですが.今はもうだめです.このときは,その変わり目の年だったので,こういうことが起こっていました.

ただ,このプレートを外さずにというのが微妙な位置だったりするので,この前の山崎選手のボークのような判定もあります.

まず,セットポジションから,プレートを外すはプレートの後方に軸足を最初に移動させないといけないです.1:21あたりの牽制と,1:37あたりの牽制と見比べましょう.1:37も後方へ外しているようにも見えるのですが,少し,1:21よりは小さいですね.それが,「プレートを外していない判定」になったと考えられます.外していないということは投手板に触れているということなので,牽制は必ず投げないといけないです.よって,偽投はボークになります.

こういうのも同じ例ですね.

牽制の偽投はいいのですが,その時は軸足を横ではなく,プレートより後ろにもっていかないと,プレートを外した判定にならないので,そこを注意しましょうということですね.

(3) 投手板に触れている投手が、塁に送球する前に、足を直接その塁の方向に踏み出さなかった場合。

これも結構ありますね.ボーク判定として多いのは,左投手の一塁牽制が多いですね.例えばこういうものです.

一塁に直接踏み出しているというよりは,若干ホーム側に自由な足(右足)が開いているように見えると思います.少し厳しめだとは思いますが,このようなホーム側に自由な足を開いて投げるというのはボークになります.
よく,45度までならOKというような話がありますが,そのようなルールや基準は存在しません.目安という意味ではあるかもしれませんが,審判にダメだと思われたらボークを取られるので注意が必要です.

見にくいですが,投球動作に入っており,それを中断して急に牽制球に入っています.ですので,投球動作の中断という意味でボークでもよいですし.牽制だったとしても,一塁方向に自由な足を踏み出していないことになるので,その意味でもボークになります.

右投手の場合だとこういうものですね.

踏み出していると言われればそうかもしれませんが,踏み出し不足と取られても文句は言えないですね.これも特に基準はないですが,慣例としては靴一足分以上は塁方向に踏み出す.つま先は塁方向に向いているべきなどがありますね.

こういうのも,本来は取られるべきですね.ただし,ボークだったとしても,6.02 ペナルティ(a)の項目より,走者全員が1個の塁を進んだときは,ボークがなかったものとしてインプレーになります.この場面はランナー一塁です.この牽制はボークですが,ランナーの盗塁が成功しているので,ボークは取り消され,記録は盗塁になります.

(4) 投手板に触れている投手が、走者のいない塁へ送球したり、送球するまねをした場合。

走者のいない塁に牽制するということはめったにないと思いますが,プロでもこういうものがありました.

これも牽制自体はボークです.しかしながら,先ほどと同様に走者全員が1個の塁を進んでいるので,ボークは取り消され,記録は悪送球になっていると思います.

こういうことがあるので,審判はボークだったとしても,すぐにタイムを掛けてはいけないんですよね.コールとしてもボーク行為があれば

「That's a balk!!」

と言ってから,プレーが一段落して走者全員が塁を進んでいなければそこで初めて

「タイム!」

という順番になります.アマチュア野球では勢い余って,先にタイムをかけてしまっている審判も見たりしますので,そこは注意が必要ですね.あくまでもボーク自体はインプレーです.

このような例もありました.

これはピッチャーがプレートを外さなかったからボークなのでしょうか?
よくある勘違いなのですが,これは違います.二塁を占有していないから,ランナーのいないところに投げているも次の【原注】より,この項目ボークではないということがわかります.では,なぜボークなのか?それは,一連動作で二塁に牽制できていないところです.0:12あたりにランナーがスタートをします.それを見てピッチャーが二塁にプレートを外さず牽制をしようとします.ここまではいいのですが,そのあと二度目のステップを入れてしまっています.それが,直接二塁に投げるというところに牽制の際の「正しく自由な足を踏み出す」に反してしまっています.二塁牽制は偽投はOKなのですが,これは二塁走者への牽制ではないので,ボークになります.

(5) 投手が反則投球をした場合。

反則投球は,定義より(1)投手が、投手板に触れないで投げた打者への投球、(2)クイックリターンピッチ、をいう。──走者が塁にいるときに反則投球をすれば、ボークとなる。でしたね.(1)を見ることはほとんどなく,(2)はここではセットポジションの不静止がよくあります.こういうものですね.それは(13)と被るところもあるので,そちらで紹介しようと思います.

(6) 投手が打者に正対しないうちに投球した場合。

これはバッターが投手を見ていなかったり,構えが十分ではない時ですね.

0:35辺りから見ていただけると,完全にバッターがピッチャーを見ていない時に投球されています.(5)の反則投球と被るところもありますが,これは(6)例としては最適と感じました.
ちなみに動画上ではこの投球はノーカウントになっていますが,本来ならばボークを宣告し,ランナーの塁を一個進める処置が必要です.

(7) 投手が投手板に触れないで、投球に関連する動作をした場合。

これが野球の試合の中で適用されることはないでしょうし,試合中,そんな姿を見ることはないでしょう.動画も僕が探す限り,見たことはありません.ですが,もしこれがOKならば,プレートを跨いだり,少し横にずれてプレートに触れていない状態で,投球の真似をすることができます.それを利用して,ランナーの第二リード辺りを狙って牽制するということができることになります.ですのでボークの大原則である「走者を騙す行為」に当てはまると考えられます.

(8) 投手が不必要に試合を遅延させた場合。

いわゆる遅延行為によるボークですね.よくあるのは,塁に入っていない野手への牽制球ですね.

4:50あたり,完全に塁に入ろうとしていないショートに牽制が投げられています.ですので,アウトにしようとしていない,不必要に遅延させたと取ることができます.このお父さん審判のボークいろいろはよくまとめられていて,これ一本で十分かもしれません.

この不必要かどうかというのは,「アウトにしようとしているか」とか,「アウトにできるか」というのが一つの規準になると思います.こういう例もありました.

動画上ではショートの動きは見えないので憶測ではあります.まず,二塁牽制の偽投であったり中断は,二塁に自由な足を踏み出していればOKです.ですのでそれ自体はボークではなく問題ありません.問題はその次のシーンで,二塁牽制を投げていますが,ショートが塁に入っておらず,そのショートに投げています.そこで周りから「ボーク!ボーク!」という声が聞こえてきます.上の例と近い状況が起こっているようにも見えます.ここからは私の解釈ですが,二塁牽制を一度偽投した段階で,おそらく二塁ランナーが大きなリードを取っていたと思われます.それを見てピッチャーが本来は偽投だけのつもりだったが,思いのほかリードが大きかったのでそこから投げたというようなところだと思います.もちろん投手のなんとなくの雰囲気を感じ取っての偽投だと思うので,サインも交換しておらず,ショートは二塁に入っていなかった.偽投とリードの大きさを見て,そこから塁方向に動いたのだと考えます.というわけで,ただ,二塁に入るのが遅れたところもあり,「アウトにできる」「アウトにしようとしている」という風に取ることができるので,遅延行為までには当たらないという解釈かなと考えました.
上の例と違うところは,上の例はショートが全く動いておらず,「アウトにしようともしていない」ととれるので遅延行為としてボークを取られたという解釈かなと思います.

(9) 投手がボールを持たないで、投手板に立つか、これをまたいで立つか、あるいは投手板を離れていて投球するまねをした場合。

これは隠し玉ですね.隠し玉の際に,マウンド付近にピッチャーがボールを持たずに行くと,ボークを取られるという根拠がこれです.完全に「走者を騙す行為」なので,動画はありませんが,イメージしていただけると嬉しいです.

(10) 投手が正規の投球姿勢をとった後、実際に投球するか、塁に送球する場合を除いて、ボールから一方の手を離した場合。

イメージしずらいのですが,松坂投手のWBCのときのボークがこれに当たると思います.

投球が成立するのは,ピッチャーがプレートに触れて打者に投げたボールがファウルゾーンを超えた時なので,まず投球が成立しません.ですので,「実際に投球するか」というものに反します.もちろん牽制ではないので「ボールから手を離した」という解釈ができると思います.
(11)と被るところもあると思います.

(11) 投手板に触れている投手が、故意であろうと偶然であろうと、ボールを落とした場合。

7:30あたりから,サイン交換時にボールを落としていますね.

メジャーリーグだとあえてわざとするというのもありましたね.

(12) 故意四球が企図されたときに、投手がキャッチャースボックスの外にいる捕手に投球した場合。

これは有名なサヨナラキャッチャーボークですね.申告故意四球(申告敬遠)が導入されているので,もうこのボークは見ることはないでしょうね.

(13) 投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合。

これはよくあるクイックピッチですね.セット不静止ですね.

0:11辺りから見てください.ずっと微小ながら上下に動いており,投球まで一度も「静止した!」という瞬間がありません.ですのでこれは完全にセットポジションの不静止で反則投球です.したがって走者がいるため,ボークになりました.

ですが,セットポジションの静止に関しても明確な基準はありません.特に何秒静止しないといけないとか,そういうものもルール上書かれていません.元プロ野球審判員坂井氏によると,一瞬でも「静止した!」というものが見られればOKという解釈だそうです.

これはボークは取られなかった例ですが,0:07辺りから見ていただけると,静止していないかと言われれば,どちらとも取れそうな微妙なところだと思われます.審判によってはボークを取るかもしれません.ですので,間合いでタイミングを外すといった技を持っている投手もいるかもしれませんが,反則投球になるかもしれないというリスクは負って投げないといけませんね.

ボークについてよくある勘違い

①ランナーなしでボークをするとボールになる.

そうなるものもありますが,最初の定義のところでも述べたように,反則投球がボールになります.これもいくつか上の例で見て見ましょう.すべての動画でランナーなしと仮定します.

これは「投球している」ので反則投球です.ですので,ランナーなしならばボールカウントが一個増えます.

これは,セット不静止ですが,ランナーなしの場合はそれは要求されていません.審判の判断になりますが,基本は通常投球と判断されます.クイックピッチと判定されれば反則投球です.

これが一番ややこしいと個人的には思っています.ランナーなしで同様の状況になった場合は,ファウルラインを超えたか超えてないかがポイントになります.ファウルラインを超えれば投球なので,ストライクゾーンを通過していなければ通常のボールはんていですね.ではこの場合のように,超えなかったらどうなるでしょうか.

投球ではないのでノーカウントになります.メジャーなどではピッチクロックが導入されているので,今後は遅延によるボールになりそうですが.今のところはそういう解釈です.

前にもこんなプレイがありました.

これも投球が成立していないので,反則投球でもないんですよね.セイフティーはこうやって防げばいいのかと考えさせられるプレイですね.実際,ノーカウント判定になっています.

②左投手の一塁牽制で,膝が内側に入ったらボーク,開くのは45度までならOK

まず一言,そんなルールはありません.基準にしている人もいるかもしれませんが,勘違いです.次の項目を,拡大解釈しているように感じます.

(1)の【原注】より
左投げ、右投げ、いずれの投手でも自由な足を振って投手板の後縁を越えたら、打者へ投球しなければならない。

とされています.左投手なら,右足になると思いますが,それがプレートの後縁を越えるか越えないかです.長方形の長い辺の二塁側の辺になりますね.決して膝が内側に入ったからというものではないです.

牽制で要求されていることは,(3)の【原注】より,

塁に送球する前には直接その塁の方向に自由な足を踏み出すことが要求されている。

とされています.これをもとに,次の牽制を見て見ましょう.

2:03あたりで,一塁ランナーのオコエ選手が引っかかった形になります.膝が内側に入っているという点で見れば,入っていると思っていいでしょう.ですが,ルール上はプレートの後縁を越えたら投球しなければならないので,この角度ではわかりません.ですが,正直プレートの後縁は野茂投手のようなトルネード投法くらい捻らないと越えないと思います.ちなみに,膝ではなく自由な足なので,つま先でも越えたら投球しなければならないです.それらを踏まえても,ほとんどの投手がプレート前方で軸足をつけるし,実際はちょっと前なので,ほとんどの場合で越えることはないと思います.

あとは,一塁側に踏み出しているかどうかです.少し開いているとみることはできますが,ルール上解釈難しいです.これも,結構「これまでの牽制がどうだったか」というのも影響してきます.
45度を基準として,ほぼまっすぐ牽制してきた人が,45度に出すとこれはボークになりますし,何だったら30度くらいでもボークを取られるかもしれません.この辺りは本当に審判の匙加減なところも正直あります.
ただし,ボークの大原則は「走者を騙す行為」ですので,ちょっとでもん?って思うとそれはボークである可能性は高いです.
色んな見方ができるので,45度という誤った認識をしているとボークを取られることもあるので,足の角度で騙そうとはしないことです.

左投手の本当に引っかかる牽制は,顔の向きと遅い牽制と速い牽制の組み合わせですのでそのあたりできっちり練習しましょう.

例外ボーク(主にスクイズプレイ時)

6.01(g)にて,スクイズなどで本塁へのスタート時のことについて書かれています.状況としてはランナーが3塁のときに盗塁してきたと思いましょう.

投手の行動としては

① 正規の投球をする
② プレートを外さずにホームに牽制する
③ プレートを外してホームに送球する

といった行動に分けられると思います.
そして,キャッチャーの行動としては.

④バッターの前で通常捕球する
⑤本塁上や前でランナーにそなえて捕球する

になると思います.

この項目で適用されるのは,①⑤と②⑤ですね.

次の動画を見ましょう.

まず,投手がワインドアップで投げているので①正規の投球です.それに対して④捕手が本塁上まで出てきています.打者には投球を打つ権利がありますから打撃妨害です.それから,この項目よりさらにボークが課せられなければなりませんね.

最後に

以上,ボークや反則投球について,分かる範囲でまとめてみました.もしかしたら間違っているところもあるかもしれないので,その時は言っていただけるとありがたいです.読んでいただき,ありがとうございました.

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