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2023/5/1週|「なせば成る なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」

GW期間中ということで東北の方を旅していたのですが、タイミーを利用してくださっているお店等にたまたま遭遇する機会が複数回あって、人知れずほくそ笑んでおりました。
中でも某老舗旅館でご活用いただいているのはテンション上がり、思わず「えぇ!」と声をあげてしまいました。(親にも解説した)

この旅ではいくつかの美術館や神社を巡ったのですが、山形の米沢市にある松岬神社に祀られている江戸時代の米沢藩主 上杉鷹山(うえすぎ ようざん) の言葉が印象的でした。一度は聞いたことがある、「なせば成る なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」というものです。

上杉鷹山の像
像の横にありました

「やればできる、やらなければできない、何事も。できないのは、その人がやろうとしないからだ」という風に現代語訳されるようですが、この言葉の背景となった上杉鷹山のエピソードについては下記のコラムが詳しかったです。

一部引用させてもらいます。

上杉家の始祖である上杉謙信のころには三百万石ほどあった知行が、二代目景勝の時に豊臣秀吉の命令で百二十万石に減らされた。その後、関ケ原の戦いで石田三成についたことが原因で徳川家康によって三十万石に減らされた。さらに、世継ぎ問題で最終的に十五万石まで減らされてしまった。しかし、家臣の数は謙信のころの六千名をそのまま抱えていたのである。たとえて言えば、お父さんの月給が三十万円から一万五千円に減ってしまったにもかかわらず、元どおりの六人家族を養っていかなければならないという事態が発生したのである。
皆さんであれば、こんな事態に直面したらいったいどうするだろうか。「生活できっこない」と言ってあきらめてしまうのだろうか。
幕府によって知行が二十分の一に減らされてしまったちょうどその時に、上杉鷹山は十五歳で米沢の藩主となった。すでにそのころ、米沢藩の財政は多額の借金でどうにもならない状態であった。しかし、鷹山は決してあきらめることなく、藩主自ら荒れ地にクワを下ろして新田開発を進め、漆の実を植えて十年先の産業振興をはかった。
また、田にはコイを飼うようにすすめて緊急の場合の食料源とした。さらに、荒れ地に桑を植えさせ養蚕業を盛んにしたが、それが後に米沢織として大きな収入源となっていった。若き身でありながら、多いに知恵を使ったわけである。
一七八三年に歴史的にもまれに見る天明の大飢饉が発生し、東北地方を中心にものすごい数の餓死者が出た。その年の夏は異常低温で、稲の穂はまったく出ず、大豆や稗などの補助食料も全滅してしまった。農耕に欠くことのできない牛や馬も食用にされ、とうとう食べるものがなくなって、犬一匹五百文、猫一匹三百文で取り引きされるような事態となった。ところが、この時上杉鷹山が治める米沢藩では、飢饉に備え米を備蓄していたこともあり、一人も餓死者を出さなかったのである。
「受次て 国のつかさの 身となれば 忘るまじきは 民の父母」
これは鷹山が藩主となった時の覚悟を歌ったものであるが、「藩主となって国を治める身となったからには、父母のように民の幸福を願い、それを実現しなくてはいけない」という意味の歌である。誰もが不可能と思えるような困難に直面しながらも、決してあきらめることなく、「なせば成る」という信念で様々な改革を断行し、大飢饉の際にも一人の民衆も餓死させなかった上杉鷹山。私たちはこの鷹山から多くのことを学ぶことができる。かつて、アメリカのケネディ大統領が日本の記者に、「あなたが最も尊敬する日本人は誰ですか」と質問された時、ケネディは迷わず「上杉鷹山である」と答えたという。(後略)

https://toshin-seminar.co.jp/column/1604/

もう一つ。上杉鷹山については自助・共助・公助という「三助の思想」というのも有名とのこと。
(これは菅元総理の政策理念でもあるらしいです:こちら

三助(さんじょ)は、江戸時代中期に財政破綻していた米沢藩を建て直した大名上杉鷹山が掲げた国家方針・国家政策・精神。
自助・共助・公助による「三助の思想」「三助の精神」とも知られる。まず自力で努力する「自助」、 次に家庭・近隣の地域社会と年金・公的保険・民間保険等の保険料積立で助け合う「共助(互助)」、最後に国・地方自治体などの行政が社会全体による租税でカバーする「公助(扶助)」のこと。(中略)
藩主は国家(=藩)と民を私有するものではなく、「民の父母」と見なし、決して民を甘やかすだけでなく、 まず自ら助ける「自助」・ 次に近隣社会が互いに助け合う「互助(共助)」・ 最後に藩政府が手を貸す「扶助(公助)」という思想。

wikipediaより
キャロライン・ケネディのスピーチ要約

あのジョン・F・ケネディ大統領も敬愛していたという上杉鷹山の短歌…時を超えてティモンディ高岸さんの「やればできる」という名言にも通じているわけであります。(たぶん)

スタートアップで働く身として、経営層の一員として、なせば成る〜の短歌に含まれている「知恵を絞ってできることを考え、実際に行動していく」や三助の思想は忘れずにいたい心構えです。

お読みいただいた方ありがとうございました🙏

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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