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まずは1ヶ月頑張ってみよう!!

時刻は午後4時15分。
これを書いている今は授業の合間にある小休止。
今日は晴天で教室の三角形の一辺のように傾斜した壁に開けられた長方形の窓からは明るい陽の光が射し込んで鳥の鳴き声が聞こえてくる。

学校の様子



クラス内でも話す人が徐々に増えて来た。と同時に話す人が固定されてクラス内に組み分けがされつつある。
学校へ行けば自己紹介をした相手に会うと「hello」「how are you?」などの挨拶をする。
日本ではあまりしてこなかった事だったので最初は返事が出るのに間があったがそんな事にも慣れてきた。
日本の友人でもこうした挨拶がなかったかと言うとない訳では無いがもっと親しい間柄になってからの事で名前しか知らない相手に「調子どう?」なんて聞くコミュニケーションは取ってこなかった。
でも、けっこう清々しい事なんだなと新鮮な気持ちで口にしている。

授業を受け始めて、と言うよりもロンドンで暮らし始めて得た課題は【リスニング】だった。

これまでの英語の知識と現在の英国の英語が照らし合わされて矯正されていく。
発音が日本的だったし、日本的であるからこそ正しく聞き取れていない。
単語と単語が繋がっているように思えて話し始めたかと思うといつの間にか終わっていた。
唯一の救いはそんな日本的な頭でも聞き取れる単語がある事だったし、プリントされた文章として見るといくらか理解出来る場面がある事だった。

もらった教科書を予習・復習で見直すようになったし、勉強する時間が明らかに増えた。以前の倍以上の時間を英語の勉強に充てている(授業の時間も含む)。

幸いな事にこの2日間で学校の周りを散歩して学校外での勉強に向いた場所も見つける事が出来た。

2日目にホームステイ先のハウスでの週末とオーナー夫婦の留守の時のルールを聞かされた。
そして3日目の夜、帰宅すると早速、そのルールが適用される場面に出会した。

どうやらオーナー夫婦が留守らしい。
そうした時には鍵が二重にかけられる。
ひとつは解錠する事が出来た。
だけど、もうひとつの鍵の解錠が出来ない。

慌てた。本当に慌てた。
もしかしたら聞いていた事が違うかもしれない。
なぜなら【リスニング】が悪いから。

6回ほど試してみるが解錠が出来ない。

途方に暮れてベルを鳴らしてみるが当然ながら反応がない。
ルームメイトはいつも帰りが遅いので恐らく3時間ほどは帰って来ないだろう。

誰かに連絡しようと思ってまずスマホを取り出すと電池残量は5%だった。

赤く光る電池計を見ながらオーナー夫婦の電話番号を電話帳から出すと声をかけられた。

顔を上げたらそこには隣の家の夫婦の女性だった。

「鍵が上手く開けられないんでしょう?」的な意味で話しかけられたと思う。

私はすぐにこの家でホームステイしている日本人である事を教えると「分かってる、分かってる」と頷いて鍵の解錠のコツを教えてくれた。

彼女は1度で開けてしまい、自宅へ戻って行った。
「Thank you very much!!」と心の底からの声が出て彼女が自宅の扉の影へ消えていくまで言い続けた。

本当に嬉しかった。

自室に戻ると今の場面を文章にした。

I couldn’t open the door because I hadn’t used two keys very well.

[私はふたつの鍵を上手く使えなかったので扉を開けられませんでした。]

I needed someone's help.
But neighbors wife helped me.

[私は誰かの助けが必要でした。
でも、隣の奥さんが助けてくれました。]

このふたつの文をGoogle翻訳の会話機能でマイクに向かって発声する練習をしました。
私の発音が悪いのかGoogle翻訳の認証が悪いのか分からないけれど何十回とやっても文章通りに認証されなかった。

後半の2つの文章は比較的簡単に出来たけれど前半は1度だけ成功して満足して終えた。
もう一度やれと言われたら上手く出来る気がしない。

ただこうした意味の文を何十回と繰り返していたのでホームステイのハウスオーナーに言う時は楽だった。

意味は通じていて奥さんの名前を教えてもらい、こうしてホームステイする人を助けてくれる事は度々あるとの事だった。

新しい言語の中に飛び込んで最初は自分の知識と経験の不足を嘆いていたがこうした経験が間違いなく私を成長させるだろう。

まずは1ヶ月、頑張ってみよう。


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