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変化するということ

 中学生の頃から音楽が好きだ。CDで音楽を聴くだけじゃなく、ライブにも通い、カラオケにも行った。カラオケは、あまり上手ではないが、非常に好きで、大学生時代は、相棒と10時間連続で歌ったりしていた時期もある。そんなんで社会人になってからは、ボイストレーニングを受けるようになった。

 私の中学生以降の人生には、音楽との関わりが非常に大きいように感じている。だが、音楽との関わり方が大きく変化した時期があった。それは、大学生になって、カラオケにハマってからだ。

 私の住んでいる地域は、ど田舎のため、カラオケがないのだ。カラオケをするためにも数十キロの移動を余儀なくされる。高校生の頃、卒業になるから、みんなで卒業を祝して、遊びにいった時に、歌ってみたら、思った以上の面白く、それ以来、ハマってしまった。

 カラオケは、得点ゲームがあったり、一緒に行った友達たちと競い合ったりみたいな感じがある。そうすると、自分が歌いやすい、上手く歌える曲を選曲しなければならない。そうなると、自分の音域や声質を考慮していくこととなる。そして、選曲候補をいくつか出してみても、カラオケで歌えるほど、その楽曲を聴いていない場合がある。そういう場合には、カラオケに行く前に聴き込みが必要になる。

 カラオケにハマる以前は、いろんな曲をとにかく聴いた。自分の知らない素晴らしいものがきっとあるはずだと聴きまくった。その時には、カラオケの選曲なんか考慮していなかった。しかし、カラオケにハマると、楽曲を聴く時に、音域等が自分に適した楽曲かどうかを気にしながら聴くようになってしまっていた。

 そう、音楽の聴き方が変わってしまった。なんか、それ以前のようなワクワクする気持ちが薄れてしまったのだ。いい楽曲に出会うために音楽を聴くことよりも、カラオケで歌うために音楽を聴いていた。聴くことが変わってしまっていた。これをやめようと思っても、カラオケが一番の趣味のため、やめられなかった。以前のワクワクする気持ちを取り戻したくても、不思議と取り戻せないものだ。

 そう、自分は変わってしまったんだ。取り戻したくても取り戻せない。

 先日、30年以上の付き合いのある友達から、私の変化を教えられた。今回は、自分自身で気付いた変化を書いたが、自分自身で気がつかないところで変わってしまった部分もたくさんあるんじゃないだろうか。変化し続けるのは、環境だけじゃなく、また、私自身も変化し続けるのだ。

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