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契約社会~失敗談~

 ここ数年、自費出版に向けての準備をしている。2017年にスタートをした。スタートにあたり、ある出版業者に見積もりをお願いした。この見積もりの金額(Aとする)を参考にして、自費出版事業がスタートした。

 2022年に自費出版の原稿の作成が終了した。近年の物価の上昇等があり、Aという金額から100万円近い増額を予想していた。改めて、見積もりをお願いしたところ、Aの倍の金額であった。

 頭をかかえるほかない。どうしたらいいものか。業者には、原稿を作る手伝いをしていただいていた。途中で金額の上昇等の事情を一切教えてくれなかった。

 この業者に見積もりをお願いした際に、金額の総額のみの提示だった。明細や内訳を書いたものがなかった。こういうところから、この上がり幅は、足元を見られている、ということを感じてしまう。

 はっきり言えば、ある程度の時点で契約をすべきだったわけである。最初の2017年に頁単価での契約をするべきであった。業者には、原稿の制作をしていただいたので、仕事はしてもらっている。しかし、契約はしていない。こちらが制作をしないという選択肢も取れる。

 試しに原稿制作の費用と更に金額を上乗せして、「データ」の販売はできないか?と聞いてみた。そうすると、契約をしていないが、データの著作権は、業者側にあるという。確かに、写真の取り込みや修正、補正などをしているし、文章の校正もしていただいているから、そのような気もする。しかし、こういう権利関係も契約の時にするものなのではないか?という疑念がある。

 話を戻すと、データの販売というのは、今までに前例がないそうだ。まぁ、田舎だから仕方がない話だ。社内で相談をしないとどうもわからないようだ。この担当の方は、どこまで裁量を持っているのか、まるでわからない。

 最終的に思うことは、ある程度の段階で契約をすることだ。今回のケースで行けば、最初に、総頁数を決定して、カラー/モノクロの頁単価を設定する。そして、更に、頁が増えた/減った場合の金額の変動を換算する。もっと、細かくすると写真の点数等も考慮に入れるといいかもしれない。

 今回は、自分の詰めの甘さをモロに感じてしまった。売買は、「売手は一円でも高く、買手は一円でも安く」である。このことを甘く考えていて痛い目を見てしまったわけだ。さぁ、これからどうしようか。


<今後の契約時にすべきこと>
 今回の反省をいかすならば、初期〜中期段階で以下のような契約をすべきだった。


・総額
・総額の内訳(項目別の金額)
・予定の完成品からグレードを上げ下げした場合の金額(今回だと「頁数」「カラー頁」「写真の点数」の増減など)
・発注者の締切、業者の締切

 こういう細かい取り決めをしておくことでお互いに不信感を持たなくて済むことが予想できる。

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