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大抵のことはそこそこ頑張ればなんとかなると思ってた

今年に入ってから、
ふと思いたって通院をはじめた。

周りからの暗に送られてくる圧と、

『早い方がいいにこしたことない』

というのは、わかっちゃいるけど
決められない。

そんな自分との葛藤があった。

まだ、“その時”じゃないと
いろいろ心の中で言い訳してきた自分だが、

いよいよ、

“いまだ!”

というトキノコエが発動した。


近くの専門病院を比較して、

予約を入れる。

ほどなくして、予約日になり、
カウンセリングののち通院を開始した。

月に2、3回血液検査と診察と。

治療方針を決めて、すすめていく。


約10ヶ月間で4回の手術。


私は昔から、幼稚園は登園拒否児だった以外
いたって健康に育ってきた。

怪我も病気もしたことがない。

手術なんてしたことない。

初めて手術台に上がるのは、

ペットが初めて動物病院の診察台に乗せられて
ぷるぷる震えて予防注射される様子さながら
震えが止まらなかった。

2回目からは、へっちゃらになったけれど。

初めての体験は、
なんでも未知への恐怖があるけれど、

2回目からはなんとかなるものだ。


この10ヶ月のために、
コーヒーをやめた。
お酒もそろそろいいかと辞めてみた。

その程度は努力しようと思った。

通院。

治療。

手術。


望む結果に繋がらない。


通院。

治療。

手術。


また、望む結果に繋がらなかった。

↑イマココ。


例えば受験も、就職も、

大した努力もしないまま、

そのとき時、できることをできる範囲で
頑張って大きな挫折も知らぬまま、

今日までのほほんと生きてきた。

それなりに、苦しんだこともあったけど、

思い返すとそこまで強烈な
ツラ体験もないかもしれない。

私はいつでも“幸運に恵まれている”し、

苦労知らずだった。


でも、いま味わっている“失敗感”が

思いのほか強くてびっくりしている。


そうか、世の中の大抵のことは

ちょっと頑張ればなんとかなると
思っていたけれど、

それでもどうしようもないことは

あるのだ。

その現実に打ちのめされている。


久しぶりのコーヒーの味が、

苦くて涙が止まらなくなるほどに

私は傷ついている。

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