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連載企画-壱 花鼕論-花が響く心
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雪を解かす春先の雨の名を、雪消しの雨。
長い北国の冬に終わりを告げようとする雨だと手元の歳時記にはある。
この雨を境に、あらゆる事象が春色に変わっていくのだろう。
植物の芽吹きを促す雨だともあった。
なるほど、そうだなと妙に納得した。
そう心得たのには理由があって、先月中頃に買って、庭先へと放置していた蕾の固く小さな啓翁桜が、先日の大雪ハズレの日を境にして、一気に花を開かせたからだ。
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