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私の愛する軽井沢


#この街がすき

 私がこの街に恋したのは、2021年の夏のことでした。たった2日だけの旅行でしたが、恋に落ちるのには十分な時間でした。

 軽井沢の旅行に行く前の週、私はジブリの「風立ちぬ」をみていました。私は、いま名古屋大学で航空系のことを専攻しているので、映画の主人公である、堀越二郎と自分を、傲慢にも重ねてしまいました。その映画を通して、な感動をうけました。ただ泣けるとかではなく、ただ、大事なものを感じ取れたようにもかんじました。

 映画の中でも、二郎は軽井沢に行くので、私は旅が始まる前から、とてもうきうきした気分でいました。

 軽井沢では、もちろん観光スポットにも行きましたが、私がこの旅行で一番よかったと感じているのは、宿泊先でのオーナーとの会話でした。軽井沢の良さを丁寧に説明してくださって、軽井沢がいかに良い街であるかということを理解できました。

 この旅の個人的に感じたコンセプトは「生と死」でした。それは映画から感じたということもありましたが、それほどに幸せで、べたな説明ですが、まるで天国かのような心地でした。

 朝は、庭のテラスでコーヒーを飲み、ゆっくりとモーニングを食べに行きました。最高の朝を過ごしました。

 ここまでは、全く生きている感じがありませんでした。あまりに幸せだったからです。ですが、窓の外をみているとそこにゴミ収集車が通りかかったのです。そのとき、私は「ああ、生きている」と思いました。普段ならなんでもない、普通の光景、だけど、そこでは現実との接点のように思えました。

この旅行はあまりに幸せな旅行で、それと同時にこの場所から離れて、大学に戻らねばならないことを考えると、非常に辛い気持ちになりました。しかも、帰りの運転は自分。自分の手で、自分が望んでいないことのために車を走らせるということになりました。

ただ、標高が低くなり、名古屋の街に近づくにつれて、名古屋も悪くないな、また、頑張ろうと思うようになりました。

僕はこの旅で、人生の目標となるものに出会いました。それは、軽井沢に住むということです。僕は、この街が好きです。




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