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ゲーム開発未経験でも「作りたいゲーム」が見つかるアイデア出し

こんにちは!「仕様です。」(@shiyoumasayume)という名前でSNSをやっている会社勤めのゲームプランナーです。ふだんは家庭用ゲームの開発をやり、オフは個人でPCゲームの開発をやっています。

いきなりですが、僕の周りで「インディーゲーム」という言葉をよく聞くようになりました。

個人開発者がテレビで取り上げられたり、大手出版社が個人や少規模チームのゲーム開発を支援するコンテスト・サービスを作ったり。この記事を読んでいる方の中にも「なにか作ってみたいな」と思っている方がいるのではないでしょうか。

一方で「"ゲームを開発すること"には興味あるけど、何を作っていいかわからない」「作りたいゲームのネタが見つけられない」という方もいらっしゃるのでは。

そんな人に向けて「ゲームを作ったことがない人でもわかる、応用できる」を目標とした、ゲームプランナーが0からゲームのネタを考える際のやり方をまとめてみます。あくまで僕のやり方にはなりますが、よろしければご覧ください。

1.用意できそうな「素材」を考える

ゲームは完成しないと遊んでもらえません。作る側としても、開発に詰まったゲームに向かい続けるのは大変です。挫折してしまうかもしれません。

用意できる素材を知っておくこと。その組み合わせでゲームを作るという意識。ゲームを完成させたい場合にはこれらが大切です。

①自分が用意できそうな素材

自分が何を用意できる(orできない)のかがピンとこない人もいると思います。特にゲーム開発未経験の方であればなおさらです。

例として僕が個人開発を初めた頃の状態を晒しますと…。

仕様です。の用意できる素材、スキル
・日本語の文章
・簡単な図形
・ブラウザで情報を検索することができる
・Unityというゲームエンジンを起動できる

※Unity…ゲームを作り始めるために必要な仕組みが揃ったソフト。

僕の場合は絵も描けず、プログラミングの能力が高いわけでもありませんでした。なので「テキストと簡単な図形で作れるゲーム」はないか、と考えることにしました。

追記:
僕の場合はUnityというツールを少し触ったことが会ったのでここで例に挙げさせてもらいました。今日はアイデアの出し方がテーマなので実際にゲームを実装する方法はあまり触れませんが、ゲームを作るために便利なソフトは色々あるので、気になる方はぜひ調べてみてください。

Unityにピンとこない方は、この先の「2.遊んだ人をどんな気持ちにさせたいかを考える」あたりから参考にしていただけたらと思います。

②自前ではないが用意できそうな素材

経験のないプログラミングにしても「【やりたいこと】【Unity】」というふうに検索して、それらしいことが書かれたページが出てくるようなら大丈夫と判断しています。

また、自前でなくアセットストアで誰かが作った素材やツールを見つけるという手もあります。

2.遊んだ人をどんな気持ちにさせたいか考える

アイデア出しでよくやるのは「どんな気持ちになると面白さを覚えるのか」という感情をイメージすることです。

逆に、アクションゲームを作ろう、RPGを作ろうというスタートを僕はあまりしません。ゲームジャンルや遊びは面白い時間を過ごすための手段であり、「どんな気持ちにさせることを目標とするのか」を先に考えたほうがよいだろうと思っているためです。

①目指す感情を決める

例えば荒廃した世界で基地にこもって資材を蓄える。内部の施設を拡張していく。攻めてくる敵を一網打尽にする。そんなシチュエーションに気持ちよさを覚える人はいるのではと思いました。

目指す感情
・ポストアポカリプスな世界で備えを繰り返して無敵感を得る。

②どんな遊びを入れるかを考える

目指す感情を決めたら、用意できそうな素材を使った遊びを考えます。

参考までに、このやり方でゼロからゲームを考えたときのnoteを貼っておきます。

目指す感情
・ポストアポカリプスな世界で備えを繰り返して無敵感を得る。

そのためにどんな遊びを入れるか

・プレイヤーは基地の管理人として防衛システムを構築する
・基地リソースを管理して襲来する敵に備える
 →リソース管理ゲームならテキストと簡単な図形のUI中心に作れるのでは

「こんな気持にさせたい!」を決めて、それに必要なゲームシステムを考えていく。ゴール>達成方法という逆算したゲームの設計になります。

目指すものが明確ですと、開発中の迷走を防ぎやすいのではないでしょうか。

3.お題を見つけてアイデアをつくる

「自由になんでも」ほど迷うシチューエーションはありません。なので無理矢理にでも自分でお題を決めてしまうこともあります。

①既にある「お題キーワード」を使う。

この期間でこのキーワードをお題にゲームを作ろう!というゲーム開発のイベントがSNS上で告知されていることがあります。ちょうどいいタイミングのイベントがなければ、過去のイベントでもいいでしょう。

そういったキーワードを転がしてゲームのアイデアをつくります。

参考までにキーワードからゲームを作った際の思考をまとめたnoteを貼っておきます。

お題キーワード
「あける」

転がしてみた

「あける」→「夜が明ける」→「あらしの夜に」

目指す感情

「自分が誰かに認識され、繋がっているような気持ちになる」

そのために必要な遊び

正体不明のキャラクターとの一晩の会話を繰り返す。
会話内容を相手が覚えていて、それによって会話が変化していく。

キーワードから目標とする感情を設計します。そこから逆算して遊びを考えるのは変わりません。

②用意できる素材をお題として考える

適当に思い浮かんだ単語を自分でお題に据えたり、技術的な制約をお題として掲げることもあります。

僕が個人でのゲーム開発を始めたときは、「ビジュアルリソースも用意できない」「プログラミングの知識もない」という状態でした。

やれるのは文字を書くこと、簡単な図形を使うこと。用意できる素材をお題として、枠線や文字で構成されたレトロ風味なゲームなら作れるのではないかと考えました。

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引用元:ワンダースワン版 Wizardry
http://www.sting.co.jp/games/wiz/info.htm

お題を決めたあとは、そのお題を転がしてネタを考えます。

例えばテキストや図形のUIから簡素なUIを使ったリソース管理ゲーム。それらの中で派手に大きな数字を扱って膨らませるなどが考えられます。

(上にあるリソース管理ゲームを考えた際にはこの目線も含まれていました)

お題
枠線、数字、テキストで作れるゲーム

目指す感情

・ポストアポカリプスな世界で備えを繰り返して無敵感を得る。

そのためにどんな遊びを入れるか

・プレイヤーは基地の管理人として防衛システムを構築する

どんな内容なら作れそうか
・枠線の中に数値やテキストを入れたリソース管理ゲーム。

どんな内容なら自分が盛り上がりそうか
・地球のマントルにあるエネルギーを回収する
 地下30万キロメートルまで掘り進む
・基地リソースを管理して襲来する敵に備えたり、掘削を進める

お題を転がして目標となる感情を立て、そこから作れる要素を意識しながら逆算していったかたちです。

というわけで、まとめ

今回はゲームプランナーとしてゼロからゲームのアイデアを出す際のやり方についてまとめてみました。

もちろんゲーム開発は自由で、絶対の正解があるわけではありません。

とはいえ「プレイヤーをこんな気持にさせたい!」という目標を立てたり、用意できる素材を考えてみることは、自由な創作活動の中でも応用しやすい判断基準となるのではないでしょうか。

何か参考になれるようなところがありましたら嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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