見出し画像

【質問箱】仕事で出会ってきた素敵な人たち

こんばんは、皐月です。
今日は一日作業デーだったのですが、気分があまり乗らないので喫茶店に行こう→行くならBOOKOFFで本をついでに売ろうと、紙袋に本を詰めて玄関に置いていたのに、忘れました。駅で気づいて「???」となった。

ついでに傘も喫茶店に忘れてしまったので、小学校の時に言われていた「忘れ物番長」の肩書が健在だと分かります。

さて、このnoteは、質問箱にいただいたお題に合わせて脚本家の若造がつらつらと話す場所になります。
枕が完全にポンコツ人間だったのでお察しだと思うのですが、どうか呆れず最後までお付き合いいただけたら幸いです。

===

===

今回のテーマは

「尊敬する仕事仲間について、語っていただきたいです」

とのことです。

仕事……仕事で関わる人かあ。
情報解禁の都合で現在進行形で関わっている人の話はできませんが、これまでの仕事ですごいなあと思った人もたくさんいるので、その中から数人ピックアップしてお話しできればと思います。

基本的に私が尊敬する人にはだいたいの法則があって

・常に価値観をアップデートしようと学び続けている人
・自己開示をきちんとしたうえで、人の心を掴める人
・人のことをカテゴライズせず、「いち人間」として対話できる人

の、3種類です。

なので今回は、上記に当てはまるな、と思う人を一人ずつ取り上げていこうかと!

・常に価値観をアップデートしようと学び続けている人

普段、ドラマやアニメなどのお仕事をさせてもらっている脚本家の私ですが、時たまバラエティのお仕事をいただくことがあります。
バラエティ内のミニドラマの台本など、基本的に脚本家業とやっていることは変わらないので、放送作家です!とは言えないのですが……。

その中でも、テレビ朝日の『あざとくて何が悪いの?』をご担当されている芦田太郎さんです。(他の番組だと『あいつ今何してる?』『トゲアリトゲナシトゲトゲ』など)

画像1

もともとはTwitterから「『あざとくて』の台本を書いてみませんか?」とお声掛けくださった芦田さん。若手の女性脚本家を探していたら、たまたまTwitterで元気いっぱいに私が呟いていたのが功を奏して生まれた仕事でした。

お仕事で原稿をやり取りしている時にいつも「すごいなあ」と思うのは、企画に対していつも芦田さんがつけてくださるコメントの数々です。
「この価値観ってもう古いんでしょうか?」「これを視聴者が見たらどう感じてしまうんでしょうか?」「○○っていうのが最近はやっているとお聞きしたのですが……」と、毎回の番組で、今の時代を描こうと常に考えている方なんだと感じます。

だからこそ、新しい番組企画などが毎回SNS上でも話題になるのかも……。
芦田さんとお仕事されている他の方も、芦田さんの求める企画レベルの高さをよくお話しされています。そういう人がトップにいてくれることは、一緒に働いて行くスタッフとしてとても幸運なことだと思います。

芦田さんの走りに追いつき、追い越してビックリしてもらえるように、私も勉強することを辞めないぞー!と、いつもハチマキを締めています。


・自己開示をきちんとしたうえで、人の心を掴める人

基本的に人に対して警戒心を覚えてしまうタチなので、どんな人なのか見せてもらわないと、どう近づいていいのか分からないところがある。
だからこそ、自分の話をつまびらかにできる人は、親近感を覚えやすい。近づいていいのか、遠巻きの方がいいのか、接し方が分かるから。

それを感じたのは、テレビ東京のプロデューサーである祖父江里奈さんとお会いしてから。2020年に脚本を書いていた『25歳イマドキ独身女子がマッチングアプリをやってみた結果日記』が、初めて祖父江さんとやらせていただいた仕事だった。

画像2

元テレ東所属の五箇公貴さんの紹介でお会いした時には『来世でもちゃんとします』のプロデューサーさんだー!というくらいの認識で緊張してお会いしたのだけど、初対面の内から「私、マッチングアプリで呼び出した男が酒を飲めなかったら、放置して一人で呑みに行くんだよね」と話してくれた瞬間に、私の緊張の糸が切れ、一気に大人の女としての憧れが爆誕した。

それ以降、懐く犬のように祖父江さんのお話をへっへと聞くようになった私は、時に「その言葉はさすがに放送できないだろwww」と注意をされても「ああ……祖父江さんが私の原稿を読んでくれている……」と目をハートにしながら(ちゃんと仕事に意識を持っていくべきなんだけど)原稿に楽しく立ち向かっていた。

ご自身の恋愛観やエロティックな世界観・女性の人生観をしっかりと持ちつつ、社会に対してどのくらいのスピードで拡散すべきかを考えられている祖父江さん。
Twitterを拝見していると、ちょっとズボラで……ちょっとお酒飲み過ぎちゃって……みたいなパーソナルな部分が見えるのがとても愛しくて、また会いたいと思わされてしまう魔性の人だ。

こんなカッコいい仕事人に私もなりたい。それが祖父江里奈プロデューサーだ。

ちなみに、最近一緒にやらせていただいた『来来来世でもちゃんとします』がParaviで配信中なので、ぜひ見てください。

画像3

TVでは流せない配信限定のキワキワエピソードで「風俗ガチ恋」や「SMプレイのコアトーク」「家族のセクシュアリティ開示」などについて書きました。(キワキワと言われたのにやりすぎてまた祖父江さんに注意されたことは秘密)


・人のことをカテゴライズせず、「いち人間」として対話できる人

「ゆとり世代」とか「20代女子」とカテゴライズされるのが、割と苦手で、自分から年齢を言うのを辞めた2021年。
カテゴライズすることで、私を理解しようとしてくれるのは分かるのだけど、できれば「皐月彩」という人格を見てほしいと思うのは、わがままなのかなあといつも考えてしまう。

そんな中で、仕事仲間の目を真っすぐ見てくれる人が、脚本家の楠野一郎さんだ。

とある映画企画でお話する機会を持ってから、Twitterなどでも交流をさせていただいている楠野さんは、もともとははがき職人出身の放送作家として活躍しながら、映画『騙し絵の牙』『ゴーストマスター』の脚本を手掛けられている。

昨日されていたTwitterに、そんな楠野さんのお人柄が現れていると思うので、抜粋させていただくと

『脚本や企画の打ち合わせで、参加してた女性(一人二人が多い)に「○○さん女性としてどう思う?」と話がふられる場面は無数に見た。その意図がそれに対して良いと言っても悪いと言っても「女性の総意」として受け止められがちで、これは全体にも本人にも良くないよね。もっと普通に多くいてほしい』

『これ男性の場合は意見を言っても「男性の総意」として受け止められないんだよね。意見によって反論される事も同意される事もある。女性の場合だけ「そうか~、女性はやっぱりそう思うのか~」って(時には自分も)感じてしまって話がそこで終わってしまう傾向、良くないよなー。』

『つかそもそもこの仕事始めて35年になるけど一回も打ち合わせで「楠野さん、男性としてどう思う?」って聞かれた事ないもんな。女性の時だけ「○○さん、女性としてどう思う?」って聞くのが変だわやっぱり。少なくとも自分は変えていこ……』

ねえ……素敵な考えだと思いませんか?
こういう人が業界のトップランナーでいてくださることを、私は本当にありがたく思います。自分一人、ひよっこ一人が違和感を唱えても伝わらないかもしれないメッセージが、楠野さんのおかげで広まっていけばいい。

自分がこの立場になっていった時に、楠野さんと同じように、アップデートされた社会通念にきちんとあった立ち振る舞いを業界としてできるように、感じた違和感に素直に反応していきたいと思う。

あとは、フランクにお話したときに楽しい脚本家ナンバー1も楠野一郎さんです。MARVELの話をきゃっきゃとしてくれる人って、実はあんまりいなくて。
おススメしたら観てくれるし、楠野さんがおススメしてくれたものも観る。こういう関係が、ほかの脚本家とも結べればいいんですが……。

まずは、私が楠野さんみたいに魅力的な大人にならなきゃいけないんだろうな。

傷だらけのラジオで伊瀬の話を書くよと言ったのに、3000字を超えてしまったからやめてしまった。伊瀬の話はまた今度書きます、ちゃんと。
俺の最高の親友をみんなに知ってほしい。

ということで、今回の話はここまで。
尊敬する人たちの大好きなところを全部取り入れて、私も最強の大人になるぞ。

では、おやすみなさい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?