見出し画像

【質問箱】テレビ業界で働いてるけどずっと孤独すぎる

こんにちは。皐月です。
昨日は久々に中高大の同級生と夜ご飯を食べ、人を紹介し、最高最高な夜でした。
お昼に仕事をして、夜に誰かに合うみたいな予定を立てていると、仕事でぱんぱんになっていたとしても、仕事じゃなくて「気持ち」と「過去」の話ができるからとっても楽しい。

仕事も好きなこともバラバラの3人組なんですが、長い期間一緒にいれるメンバーは「気持ちの共有」がしっかりできているチームだと思います。アドバイスも何もない、気持ちに対してみんなで「キモいね~」とか「いやすぎ!」みたいなことしか言わないんだけど、同じ気持ちになってくれる人がこの世にいると思うだけでかなり救われる。

今日は今日で朝からNetflixの『クィア・アイ』のLEGOを組み立てました。
もっとNetflixのドラマとかもLEGOになってほしいな。『セックスエデュケーション』がLEGOになったら全部揃えたい。『レゴ・ムービー』でめちゃめちゃLEGOに狂っていた時期があったけど、しばらく組み立て作業はしていなかったので、久々にブロックをがっちゃんこしていく快感に酔えてとってもよかったです。遊ぶってこういうことだ。

さて、このnoteは、質問箱に送っていただいたお題に合わせて、脚本家がつらつらと語る場所になります。最近仕事の案件が急にぶわーっと入ってきて、毎日更新ができなくなってしまったのですが、ちゃんと少しずつでも答えていきますので是非。

===

===

今日取り扱うお便りは、こちらです。

「業界の裏話と言いますか、私達と皐月さんから見えている業界は違うものでしょうから、今まさに業界の中心に向かっている皐月さんに「外と中から見える業界の違い」等を語って頂きたいと嬉しいです」

という内容でした。

業界の裏話……。なんでしょうね。私、あくまでもいち職業としてテレビ業界を選んでしまっているので、もともと「テレビ業界ってこうなんだろうな」みたいな想像ってしてなかったんですよね。

なので、他のお仕事をするときの想像と変わらなくなってしまうのですが、「同期と仲良くなって一緒に頑張ろうぜって言いあう」みたいなものを想定してたんですよね。
ですが、新卒で入った会社の同期は1週間でいなくなってしまったので、先輩しかいない現場にいることになってしまいました。

脚本家として独立した後、事務所に入って、同期っぽい人はマネージャーに教えてもらっていたんですが、一回しか会ったことがないし、会った時も私がコミュ障すぎて全然会話がかみ合わなかったせいで友達になれなかった……。

いろいろな現場に行って、仕事をする人たちはたくさんいるけれど、「20代の人たち」はそもそも脚本打ち合わせに出席しないことが大半で、私がかならずどこに行っても一番後輩になるので、友だち!みたいな空気に自分が切り替えられないんですよね。

テレビで見ていると、タレントさんたちがプライベートも仲良くしているイメージをもたれると思うし、私の周りの芸能関係の方も、友だちとよく仲良くされているイメージがあります。

私も一応役者さんとかで年齢の近い人にはお友だちがいるんですが、微妙に私が探している友だちとは違くて……。今回言っているのは「全くの同業」で、「同じ悩みを共有できる人」ってとこなんですよね。

売れたい、とか、仕事がほしい、みたいな話は同じ業界であればなんとなく価値観が共有できると思うんですが、私は役者さんが役とどう向き合うのか、どんな苦しさがあるのか本質的にはわからないし、役者さんだって私のことはわからないと思う。

ふと、将来のことを考えてゾワッとなるタイミングで、どうしても役者の子たちに相談しても、うまくかみ合わないな、ということが割とある(稼ぎ方が違うし給与形態も違うし)。もちろん他の業界の人となるともっと事情が変わってくる。

将来の目標地点がちがうなら尚更。作品に出るために生きているのか、食うために仕事しているのかでも変わってくる。

そういう目標地点は違ってもいいんだけど、「やってること」が少しでも被っている人の方が二人で交換し合う会話にすごく「中身がある」ように感じてしまう。
中身がある会話だけに価値があるわけではない。意味のない会話はもちろんしたいし不可欠なんだけど、嬉々として話せるのは、今自分の中にある哲学的な、人生に対する悩みだから。

たまにでもそういう人に出会えると、本当にうれしくて、抱きしめたくなる。抱きしめて怖がられたら嫌だからヘラヘラするだけなんだけど。

仕事や、やっていることが近い(例えば文章を書いているとか)、人生のパートナー的な人が欲しい。伊瀬はもちろんそういう相手なんだけど、彼から「でも皐月と自分は、現在の状況が違いすぎて対等に話せている感じがしない」と言われてしまうのもあるからな……。

難しい、テレビ業界で友だちをつくること。
もう少し私の年齢が上になったら、同じくらいの立場の人が増えてきて、今みたいな「話し相手がいないな……」っていう孤独が埋まるのだろうか。

こんなことを思いながら生きていると、お笑いライブの平場で喋っている芸人さんたちを見てとっても羨ましくなる。脚本家にも、打ち合わせの後の平場を作るべきなのかもしれない。

あ、それが飲み会なのか。

なんか書いていたらさみしい気持ちになってしまったので、今日はこのくらいでおしまいにさせてほしい。

ということで、今夜はここまで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?