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犬の狂犬病予防注射の質問


  



犬の狂犬病予防注射の猶予証明の質問が来たので答えてみた!


まず、大前提として狂犬病予防注射は


狂犬病予防法で毎年接種することが義務付けられていて、これは法律で決まってる。


動物病院によっては、高齢の子に狂犬病を接種すると調子が悪くなったり


病気を患っていると病気が悪化したりするので、猶予証明と言うものを発行してるところもある。


ただ、法律的には、猶予証明と言うものは

存在しなくて、狂犬病予防法では除外規定はなくて、全頭接種が原則なんよ。


狂犬病予防法は人間を守るための法律だから


犬には必ず自治体への登録と狂犬病予防接種を行う必要があるのさ。


言い方は悪いけど「犬が病気だろうが、高齢だろうが、狂犬病予防注射を打って死のうが、人間を守るために打て!」と言う法律になる。


で獣医としてはそれは困るので


猶予証明っていうのを出すんだけど


これが問題で、もし仮に猶予証明を出した子が狂犬病に感染して


それに伴う社会への影響や責任は猶予証明を出した獣医師が全て負わなくちゃいけなくなる。


そんな責任を負いたくないし、それで人の命が失われたら責任を負いきれない。


だから猶予証明って言うのは簡単には出せんのよ。(泣)


ぼくもよっぽどの高齢とか、病気の治療をしていて、今は打ちたくないって時は

  

猶予証明を出すことがあるけど、全責任を負う覚悟で出さなくちゃーいけない。


なのでそう簡単には出せない。


飼い主さんとの信頼関係があって


飼い主さんが自分自身で、この子が仮に狂犬病に感染して


それに伴う社会への影響や責任を負う必要を承諾していただいてから猶予証明を出すことになる。


安易に出せんのよー。

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