「職人探訪」はじめます 〜ご挨拶と漆琳堂のこと〜
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「職人探訪」はじめます 〜ご挨拶と漆琳堂のこと〜

みなさま、こんにちは。
漆琳堂の8代目当主、内田徹です。

少し前からnoteをぽつぽつと更新していましたが、今回から「職人探訪」という試みをはじめてみることにしました。

あまり知られていない漆器づくりの裏側やものづくりにかかわる産地の人たちのことなど、みなさまにご紹介できればと思っています。

今回はあらためて越前漆器や私たち漆琳堂のこと、なぜ「職人探訪」をはじめるのかなど、ご挨拶に代えてお伝えしていきます。


越前漆器について

越前漆器の歴史はとても古く、約1500年前の古墳時代末期から、私たちの会社がある福井県鯖江市河和田(かわだ)地区を中心につくられてきました。

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日本には輪島や山中など、漆器の産地が全国各地にありますが、河和田は漆を採取する漆掻きの職人が多く、良質な材木が採れたことが、漆器づくりを発展させた要因だったようです。

また、時代のニーズに合わせたものづくりをする職人が多かったことから、高級な器から普段使いできる日用品までさまざまな器をつくってきました。

実際、河和田でつくられる漆器のなかでも、ホテルやレストランで使われるような「業務用漆器」の国内シェアは80%以上。

このあたりの小学生も学校の給食に越前漆器を使って食べています。

漆琳堂について


「漆琳堂」は1793(寛政5年)に創業し、200年以上にわたり代々「越前漆器」の塗りを手がけている塗師屋です。

私は大学卒業後に8代目として家業に入り、10年余り祖父や父から漆器の塗りの技術を習得。産地では最年少で越前漆器伝統工芸士の認定を受け、2019年に漆琳堂の代表となりました。

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私がこの世界に入ってから考え続けてきたのは、どうすればもっと幅広い世代に漆器の魅力を広げていけるか、ということでした。

伝統工芸というと、デパートで見るようなちょっと敷居の高そうなイメージがあるかもしれませんが、越前漆器は使ってもらってなんぼ。普段の暮らしのなかでも馴染むような漆器を……と、さまざまな試みを行ってきました。

そこで、ポップなカラーを展開する「aisomo cosomo」シリーズや、漆器のみならず和紙や木工、焼き物など北陸各地の技術を生かしたものづくりの総合ブランド「RIN&CO.(リンアンドコー)」など、独自のブランドを複数展開。

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▲aisomo cosomo

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▲RIN&CO.


2016年7月には自社の工房を「ショップ」、「ショールーム」、「ワークショップ」、「工房見学」の機能を持つ現在の店舗にリニューアルし、多くのお客様にお越しいただいています。

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このnoteで伝えたいこと

ここからが本題です(笑)。

今回私が「職人探訪」をはじめようと思ったのは、普段はなかなか表に出ることのない職人たちのことを知ってもらいたいという想いがあったからでした。


漆器づくりは木地にはじまり、下地、中塗り、仕上げの上塗り、蒔絵や沈金といった加飾などさまざまな工程があり、原料である漆メーカーや漆器づくりの道具を手がける方などを加えると、実は出来上がるまでに多くのつくり手がかかわっています。しかし、「漆器の職人」としてクローズアップされるのはごく一部の職人のみです。


伝統にとらわれず新しい技術を求めてきた河和田の職人たちの技は、一つひとつが創意工夫に満ち溢れていて、何年もこの世界にいる私でさえ感動を覚えることも少なくありません。

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そんな職人たちの技や人情味ある人となりを自分なりに伝えることで、この産地のものづくりに興味を持ってくださる方を増やしていきたい。職人ならではの目線で、濃く、深く、そしてわかりやすい内容を意識して発信していきますので、フォローしていただけると嬉しいです。

次回から内田が職人のもとを巡っていきます。どうぞお楽しみに!



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1976年福井県生まれ。 大学卒業後に家業である創業227年の塗師屋、漆琳堂に入社。 10年余り祖父・父から漆器製造の下地・塗りを習い、 産地最年少で越前漆器伝統工芸士に認定される。 2019年漆琳堂の代表となり、現在に至る。