見出し画像

RE:LIFEワークショップ ステップ14「その夫の命の声」は?

こんにちは!
100年の休日にバカンスで地球に来ている宇宙人こと、蔀(しとみ)晋輔です。

今日も引き続き「3つの自分」のエピソードをご紹介しますね。

とある夫婦にあった実話です。
今回は地下二階にある自分を封じ込めたために起こってしまった悲しいエピソードです。

夫はとある会社の人事部長で、帰宅時間も遅くなることが多く、お酒を飲んで帰ってくることもありました。
最近では休日出勤も増えて、家庭にいることが少なくなってきていました。

ある日、その夫が妻に対してため息交じりにこんなことを言ったのです。
「お前が俺と同じくらい稼いでくれてたらな・・・・・」

妻はパートをしながら忙しく育児や家事のやりくりをしていたので頭にきたのです。
なんてひどいことを言う人なの!
そう思ったのです。

妻は友達にこんなことを言われたと話をしました。
友達は「ひどいことを言う人ね!」「主婦の大変さを理解していないんじゃない!」「もう家事はやめて自分のことは自分でしてもらったら!」・・・・・そんなことを言ったのです。

妻は帰りの遅い夫の食事を作ることをやめ、夫は帰宅後にカップラーメンを食べる様になり・・・・・やがては離婚をしてしまいました。

実は・・・・・
その夫の会社は・・・・・

業績が悪く倒産の危機に瀕していたのです。
倒産を避けるために人事部長である夫に与えられた仕事は・・・・・リストラの断行だったのです。
かつての上司や同僚、部下などに退職を言い渡さなければならなかったのです。
一緒にプロジェクト活動など、苦労を共にしてきた仲間の首を切らなければならなかったのです。
時には怒号を浴びせられ・・・・・
時には涙ながらにリストラの回避を懇願され・・・・・
時には恨めしい目で睨まれ・・・・・
納得しない社員にはお酒を飲みながら、会社の事情などを説明しては説得を続けていたのです。
毎日、断腸の思いで会社に出勤していたのでした。

夫は人事部長として仲間を退職させるだけでなく、リストラが済んだ後には自分も退職するつもりでした。
年齢もそれなりにいっていたので、再就職も難しく家族を養っていく収入が無くなってしまうと思っていたのです。

その苦しみの中からつぶやいた言葉が・・・・・
「お前が俺と同じくらい稼いでくれてたらな・・・・・」

という言葉だったのです。

妻を責めて言ったのではなく、妻に自分と同じくらいの収入があれば、会社を辞めてもしばらくは食べていけるのに・・・・・
そんな切羽詰まった気持ちからの言葉だったのです。

・・・・・・・・・・

その後、社員を退職させリストラが終わった時に・・・・・
その夫は自殺をしてしまいました。

・・・・・・・・・・

あの言葉の本当の意味を・・・・・
夫の地下二階にある命の声を・・・・・
夫が亡くなってから知った妻の気持ちはどんなだったでしょうか?

夫の地下二階の命は、同僚たちへの愛情があふれていたんですね。
家族を守りたいという愛情にあふれていたんですよ。

その命の声を妻と共有できていたなら・・・・・
妻に本当の自分の声を届けていたなら・・・・・
異なる結果になっていたかもしれないですよね。

今日は悲しいエピソードを紹介しました。

ここで言いたいことは「命の声で話をしないと争いや望まないことが起こる」ということです。
逆に「命の声で話をすると、お互いに分かり合えて無駄な争いや望まない出来事は激減する」ということでもあります。

身近な例を紹介しますね。
あなたが妻の立場で、夫がいつも玄関で靴を脱ぎ散らかして嫌な思いをしていたとしましょう。
夫に玄関の靴を揃えてもらうためにどんな声を掛けるでしょうか?

「あなた、玄関の靴を揃えてもらえますか!」
でしょうか?
そう言っても夫は靴を揃えてくれませんでした。
そこで言ってしまうのが・・・・・
「いつも玄関で靴を脱ぎ散らかして!
 靴くらいでどうして揃えられないの!!」
といった言葉ではありませんか?

すると夫は・・・・・
嫌な顔をして、嫌々靴を揃える様になる。
そうなればいいですが、ひょっとすると・・・・・
「靴くらいでそんな神経質にならなくてもいいじゃないか!」
「いきなりそんな言い方されると腹が立つ!」
みたいな言葉が返ってきて喧嘩になる・・・・・かもしれませんよね。

この時の妻であるあなたの命の声はどんな想いだったんでしょうか?
仕事を終えて幸せな我が家でやっとリラックスできると思って帰宅したなら、靴が脱ぎ散らかっていて幸せな気持ちが萎えてしまう。
あるいは、綺麗な家で快適に過ごしていたいのに、玄関が散らかっていると幸せが逃げていく様な気がして心配になってしまう。
そんな私の気持ちが無視をされている様で・・・・・
あなたに愛されていない様な気がして恐い!
ちょっとオーバーでしたね!(笑)

けれど、そんな想いを言葉にして伝えたなら、夫はどんな反応をすると思いますか?

「そんな風に感じていたんだね!」
「じゃあ、ちょっと協力するよ!」
となるかもしれませんよね。

日常の自分の会話を顧みて下さい。
自分の想いをそのまま伝えているのではなく、「そうすべきこと」に変換してしまっていることはありませんか?

連絡をしてこなかった相手に、「事故にでも遭ったんじゃないかと心配で!心配で!不安な気持ちで連絡を待っていた!」のに、「連絡ぐらいできるでしょ!1分や2分の電話がなぜできないの!」と怒鳴ってしまったり・・・・・ねっ!?

気軽に意見や感想をいただければ嬉しいです。
synergy@bcc.bai.ne.jp

RE:LIFEワークショップの紹介ページ
https://synergy-ark.com/relife/index.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?