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父の介護と永別まで

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#誤嚥性肺炎

温度差

温度差

「あ、お蕎麦屋さんが来た」
どこかの病室のドアがバタンと開く音が聞こえると
入院中でベッドに寝ている父が言った

父の病室にお蕎麦屋さんが来るわけがないが
父はお腹が空いてたのかなと思いながら
認知症の思考回路には逆らわず
私は、「あ、そう」と相槌をうった

誤嚥性肺炎で入院したこの病院では
ナースステーションで職員の方が
父と一緒に食事をしてくれたり
温かく接してくれたおかげで
父はとても穏やか

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