夏、そうめんについて
茹だるような暑さが続いている。暑すぎるのか、蝉の声も聞こえない。
食欲もさほど湧きそうもない夕方、冷蔵庫を開けても半切れの大根くらいしか食べるものが見つからなかったので、仕方なく乾き物を入れている棚を覗いたら
そうめんの袋が見つかった。
「揖保乃糸」と書かれたパッケージを見て、冷蔵庫の中をもう一度見、つゆがあることを確認したのち今年初のそうめんを茹でることが決定した。
そうめんを菜箸でかき回している最中、小学生低学年頃の記憶が駆け上がってきた。
初夏の、田植えの時期の記憶。