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本棚は段ボール

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読んだ本の感想を述べています。 ネタバレ等ありますので気にする方は気をつけてください。
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#高山羽根子

本棚は段ボール Vol.26 『暗闇にレンズ/高山羽根子』

本棚は段ボール Vol.26 『暗闇にレンズ/高山羽根子』

 面白いが、難しい。
すっきりと理解して楽しむ類の話ではない。
読んでいてしんみり、じんわり、面白いなあと感じるもの。

現実をぼかす、嘘の混ざったもの、または嘘そのものを現実と思い込ませる。
高山羽根子さんの小説にも、似たようなところがあり、SFなのに本当にあったことのように感じる文章です。
だから、この本で言えば、高山羽根子さんの小説は、映像的なのかもしれない。

本棚は段ボール Vol.23 『うどん キツネつきの』/高山羽根子

本棚は段ボール Vol.23 『うどん キツネつきの』/高山羽根子

2024年、はじめに読了したのは本書でした。

高山羽根子さんは、日常を描くのがうまい。日常に、SFが紛れ込んで、物語が終わっても登場人物の生活は続いていく。

SFなのに、心にすっとなじんで、入り込める。
SFの加減もよい。ちょうどよい、不思議さ。

人と人とのつながりを、確かめていくような気持ちになれるあたたかくて笑顔になれるようなお話ばかりです。