お話をしましょう あなた方の 生みの親より

嫌だ… 嫌だ…。

私はすぐさま飛び乗った

車内は 芝が 茂ったよう

皆 祝日なりの キラキラで

そこに 一滴の雫を落としたんだ

ろくに掲示板なんか 見やしなかった

私は今 誰の背中を借りてるの

行きたい方向しか  見てなくて

この旅の途中 つまづいたって こかされたって

私は怖くない それよりも

あの時あそこを去らない方が 余程死んだ気分だった

今日 この日 ずっと前から 決めてたの


久々の地に 降り立って

私を誘うは 潮の香り

懐かしい空の色

懐かしく 変わらぬ かお

私は異世界に来たんだ

それは決して 初めての場所じゃない

かつて 私が住んだ場所

無垢に 夢中で地を走り

花を摘んでは 匂いをかいで

自然の音を 沢山聞いて

あの日 あの時 私は必死に生きていた

視界を占める このレトロな色々は

海の香りという姿で 私を抱きしめてくれたんだ

“よく来たね ゆっくりしていきな”と

風をもって 私に話しかけてくれる

ああ私は この街が 大好きだ

大好きだ。


私は あの日

大きすぎて見えない 暗いブルーを眺めながら

話を 聞いてもらったんだ

この街へ 愛してくれて ありがとう

私は疲れた

海は好きなんだけど

「海じゃないもの」がつくる波が
私は好きじゃないんだ

波が私は 好きじゃないのかもしれない

そう涙目になった私に 「暗いブルー」は 香りをくれた

“ゆっくり 揺られてみてごらん”

私ににっこり 微笑んだ

私には にっこり 微笑んだ

私は

言う通りに 「彼」の上で 揺られてみた

どこまでもどこまでも続く  「暗いブルー」を眺めた

私には 頬を撫でて  微笑んでくれた

頂いたサポートにお応えできるよう、身を引き締める材料にしたいと考えています。宜しくお願い致します。