図心・断面一次モーメント ~木構造のための構造力学~7
目次
第1回 計算書を読んでみよう
第2回 力のつりあい
第3回 モーメントとは?
第4回 反力
第5回 応力
第6回 断面について
第7回 図心・断面一時モーメント(今回)
第8回 断面二次モーメント
第9回 断面係数
第10回 許容応力度
図心
断面の中心です。正方形や長方形なら対角線の交点です。円なら円心です。もっとも正式にはその断面が厚さが均一である場合の重心です。実際にはそこまで難しく考えなくてもかまいません。
こんな感じで理解していれば、大丈夫でしょう♪
断面一次モーメント(S)
では、複雑な形状の図心を出すにはどうすればいいのでしょうか?そのときに利用するのが断面一次モーメント(単位はcm3)です。記号はSです。
断面1次モーメントは、図心の位置を求めるために利用します。正方形や長方形なら簡単ですが、複雑な形状だと悩みますね。そこで計算で出せる方法が断面1次モーメントなのです。公式は
Sx=A×Y0(もしくはSY=A×X0)
です。図心の位置というのですから、X方向からの位置とY方向からの位置の両方を求めなければなりません。試験問題などでは片方のみ、という場合が多いようです。
構造計算実務では、断面1次モーメントは、図心がずれる断面2次モーメントなどを求める場合に利用し、これだけで単独で何かがわかるわけではありません。難しい名前がついていますが、気にする必要はありません。
次回は、断面二次モーメントです。名前が難しいだけでなく、内容も難しくなってきます。構造が嫌になる方はこのあたりから挫折するのです。特に文系の人には難しいです。ただここを乗り越えるといろいろ簡単になってきますので、ぜひ覚えてください。実務でも断面二次モーメントとその次の断面係数はよく使いますので気合いを入れていきましょう。
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