超短編小説キンチョール
縦川秋菜
小学5年生
父、母、姉、秋菜の4人家族であった。
この縦川家の大黒柱である父親はろくでもない人間だった。
甲斐性もなく気性が荒く浮気性で毎日酒ばかり飲んでいるという逆パーフェクト男だったのだ。
また、母に暴力をふるうことはなかったのだが、姉と秋菜に対してはしつけと称して厳しい体罰が日常的に行われていた。
酒に酔った勢いで「近頃たるんでいるから」という理由で正座をさせられ、説教が始まる。
納得がいかない姉と秋菜が反論すると、鉄拳制裁を加えられるというのがお決まりの流れ