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会社とは何か?

業務を実行するのは人である
それを織りなすチームとは人である
チームの集合体が組織であり、組織とは人である
よって、会社とは人である

と、私は思います。
当たり前だろ!と思うかもしれませんが、思っている以上にこの状況を理解して行動している人は少ないと思います。株式会社の場合、実際は株主のものではあるのですが、株主が実際に業務を回してくれるわけではありません。

会社員がえらくなればなるほど、経営層や株主に近づいていき、現場から離れていきます。
私の立場はちょうど現場と経営の中間ですが、経営に立つ人とは「経営が得意な人」でなければなりません。しかし、経営を行う際には、時に現場のことを知らずに数字だけを見ながら判断する人がいます。

しかし、企業とは同じ目的を持っている人たちが力を合わせ、社会に貢献していくひとつの事業体です。そのような中で会社にとっての「人」というものを、数字ではなく人間としてそこに存在するものととらまえ、そのエネルギーを集めていかなければなりません。最近、人事に関わるようになったこともあり、そんなことばかり考えています。


組織にたまる澱み(よどみ)

皆さんの仕事の中で、どうしても辞めてほしくない人がやめて苦労したことはありませんか?

例えば中途採用が多い会社だと、「プロを採用している」という考え方が当たり前にあるので、「その業務、やれて当たり前だよね、だってそういう人をとってるんだから」という雰囲気が少なからずあります。お手並み拝見な空気です。

もちろんビジネスマンとして結果や成果にこだわることはとても重要なことですので、すぐに実力を発揮いただけるに越したことはありません。でも、全ての人が転職してうまくいくとは限りません。

そして、そのマインドが悪い方向に行くと、うまくやれない人を卑下することが増え、組織に澱みが溜まっていきます。そのような雰囲気の会社は人がどんどんやめて、悪いスパイラルに入っていきます。結果、どうしても辞めてほしくない人でもやめていくことが起こってしまうのです。

そんな状態になっている会社において、経営者は以下のような考え方で、人を鼓舞しながら、会社全体を変えていかなければならないと思います。


人を”ミッション”として扱うな!


ミッションはミッション
人は人
もちろんミッションは人に従属しますが、人をミッションとして扱うことは、金太郎を”マサカリ”と呼ぶようなものです。
「その仕事はあなたの仕事だよね」、例えば「私は経理、あなたは営業」、「私は事業部門、あなたは管理部門」というような他責思考が会社を蝕むことで、どれだけ会社の歯車が回らなくなるでしょうか、私はその恐ろしさを感じています。

そうならないためにも、会社は、人の育成や人の手助けをすることを文化として醸成し、他責を自責にする自分ごと化を経営陣自ら進めていくことが必要になると思います。経営者になればなるほど、「人間力」が必要なのです。

経営層が人をミッションとして扱うと、間違いなく組織がミッションを優先して見ていくようになります。売上や事務処理、それだけを重視することでは会社は成長していきません。私はそのバランスを常に中立的に把握し、時には経営層にも積極的な発言を行い、会社を一つの方向にもっていく努力をしていきたいと思っています。そのために必要な人間力も磨いていくつもりです。

会社とは人でありますが、その中には様々な感情や思惑が渦巻いています。それは多くの人々のエネルギーの集合体です。会社が成り立ち、そして成長するのは、人々がそれぞれの思いを持ってぶつかりあいながら大きくなっていくからです。
だからこそ私は誰よりも人の持つ感情、その「エモーショナル」な部分を常に見極め、つなぎ、ストレッチをさせていくようなコミュニケーションが経営層にこそ必要になると思うのです。

会社とは人である、と最初に言いました。が、違いました。その先がありました。

会社とは、エネルギー体である。

と思います。ということは、そのエネルギーを巧みに動かせる人が経営者であるべきです。決して数字だけ見ていてはいけません。数字はあくまで結果ですから。
エネルギー・・・触れる「個体」である「人」から、触れない「液体?気体?」のような概念となりました。水は低きに流れる、ということわざもあります。熱い気体は上に行きます。では低い気体ははどうなる?それをかき混ぜるにはどうする・・・。どうやって測り、どうやって把握し、見える化するのか。どんな場を作れば感じ取れるのか。そんなことをアナロジー的に考えることで、これまでとは一味違った解決へのアプローチができるのではないでしょうか。

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