残念ですが、「馬鹿正直」は馬鹿を見ます

昨晩こんなツイートをしました。

この記事に出てくる貧困の若者は、みんなとても善良で真面目な人たちです。「休んだら会社に迷惑になる」、そんな理由で正社員の誘いを断り、派遣のまま働き、不況で派遣切りに遭った若者。かわいそうと言えばそうなんですが、同時にナイーブすぎ、お人よしすぎです。
もしかしたら上の世代の「働かないおじさん」に反感を持ち、「自分はああなりたくない」という思いもあったかもしれません。単に無知だっただけかもしれません。あるいは将来の見通しが甘かっただけかもしれません。
でももしかしたら、「こちらが善良で尽くせば会社もそれで返してくれる」と思ったのかもしれません。でも会社はそんなことはお構いなしにアッサリと「派遣切り」をしました。

派遣の身ではどんなに必死に仕事をこなそうが正社員より待遇は悪いまま。多くの場合は交通費も賞与も出ません。更に派遣から正社員へのハードルはかなり高く、そして日本で正社員の解雇はかなりハードルが高いので、雇用の「調整弁」扱いされるのはいつも非正規です。

ちなみに現職は、リーマンショックまで全世界の拠点も含めた運動会を開催していました。運悪く参加者(選手やスタッフ)に選ばれてしまうと派遣まで含めて定時後や週末の練習に強制的に駆り出され、しかも練習時間は業務時間外扱いで残業代も一切無しだったそうです。経営層は「〇〇社は一つ」と散々連呼した挙句、リーマンショック後はあっさり派遣切り。会社なんてそんなものです。

そんな筆者も、そんな会社という組織の本性を骨身にしみて理解したのはここ1年ぐらいです。こういうことは学校や職場で一切教えてもらえません(日本の教育は「従順な労働者」を育成する制度なので当然かもしれませんが)ので、自分で情報や知識を集めて理解するしかありません。
それは良い意味での「ずるさ」とも言えます。あちこちに「建前と本音」があふれかえり、きれい事を並べながら平然と他人を犠牲にする魑魅魍魎がうごめく理不尽だらけの世の中を生き抜くために必須のスキルです。残念ながら、お人よしで疑うことを知らず、自分を守る術すら持たない人は全てを奪われ、骨の髄までしゃぶりつくされる世の中です。だから「自分を守る」という意志と知恵と行動力が不可欠です。

今朝見たこの↓記事、内部通報で「パワハラ不認定」は日本企業あるあるだと知りました。現職の体質を変えようとしてもほぼ無理そうです。だからパワハラの度に大騒ぎをすることで「うるさ型の厄介者」を会社側に印象付け、自分の身を守ることに徹するつもりです。

いじめも同じです。いじめで「悪い」のは100%加害者ですが、大抵「原因」は被害者にもあります(「非がある」の意味ではありません)。多くの場合、被害者は力も気も弱く、頭の回転も鈍く口が立たないタイプです(昔の筆者がまさにこれでした)。考えてみれば当然で、下手にいじめたら強烈に反撃してくる危険な相手はまず標的になりません。
そして「反撃」手段は物理的なもの(要するに暴力)だったり、法的手段だったり、今ならネットでの暴露や拡散も一つです。また「周りを味方につける」ことも大きな強みになります。それもできるだけ「内輪の事情」に毒されていない外部にです。

いまこの本↓を読んでいますが、そんな話が分かり易くまとめられています。「孫子の兵法」はなんと2500年前の書物ですが、そのころから処世術は変わってないんだなぁと感心しながら読んでいます。


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