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世界最高峰とオリンピックと

タイムリーなオリンピック、いつ記事にし始めようかは悩んだ。終わってから改めて単独で話そうか、今日の戦いで個別でやろうか(もちろんやるのだが)と………だがまだ開催中の今、中日のこの辺りが一番いいかと思った。あくまで個人的な見方な話だ……………




この日本には昔、世界最強を決める団体があった。その名は

PRIDE

PRIDEからフジテレビが撤退してすぐの集会
まだまだやれると思ったのだが………
当時のテレビ局の力は強すぎた


総合格闘技の団体だ。何故最強を………と言えるか。それはやはり殴る蹴る極める、という全てを駆使するor対応しなきゃ勝てない世界だからだ。今は以前より完全に競技化が進み、最強決定という意味合いは減ったものの、それでも全ての格闘技の中でこのルールは対応が難しいし、頂点と言えるだろう


その中でヘビー級無差別級の一番は、(当時は)間違いなく世界の頂点の強さを持っていた。その座に君臨し続けたその人の名は

エメリヤーエンコ・ヒョードル

ヒョードルvsミルコ・クロコップ
当時の強さはずば抜けすぎていて
もはや相手がいなかった
この後こんな選手は出てきていない
(少なくともヘビー級では)


まさに「60億分の1の男」(当時の世界人口。今だと72億になるわけだ)。あれ?オリンピックは……?いや、紹介はこの後だ。とはいえヒョードルも柔道でオリンピック参加を目指していた過去があった


一旦オリンピックは置いておこう。ともかく格闘技世界一は日本で決まっていた。もちろんどの階級も、だ。既にUFCはあったのだが、むしろPRIDEの後塵を拝する状態であり、刺客を送り込んでは返り討ちにしていた。だからこそ柔道やレスリングのオリンピックメダリストも次々やってきた


最も有名なのは、やはり吉田秀彦だろう。今日の1戦でも取り上げたが、彼は日本人を次々血祭りに上げKOの山を作っていたヴァンダレイ・シウバ相手に2度戦い、2度とも判定までいっている。日本人でKOされなかったのは彼だけだ。もっとも黎明期だからこそ、ではあろうが、オリンピック金メダリストは半端じゃなかった

vsシウバ戦
打ち合いにいくとは思わなかったが
それが吉田秀彦という生き様
その姿、私は大好きだった


その後PRIDEはフジテレビの撤退によって衰退し、最終的にはUFCに吸収合併されることになる。このあたりの話はPRIDEだけの話の時にしよう。今回のメインは総合格闘技…………じゃなくてオリンピックなのだから


当時はやはりMMA、総合格闘技こそ至上と信じていた私。改めてRIZINが帰ってきた時もそれは変わらなかったし、当時の世界最高峰はUFCが持ってるとも思ってた。確かに総合格闘技ではそのとおりだが…………年齢が上がったからだろうか、試合から最高とか最強ではなく、選手達の生き方やスポーツマンシップに目が行くようになってきた。特に激闘を終えた選手同士のリスペクトが一番好みとなった

桜庭和志vs田村潔司の握手
………とはいえこの後試合はできなかった
PRIDE自体が消滅したためだ
ただ試合直後でこういうシーンは多い
それが私の大好物だ


すると今までと他のスポーツを見る目も自然変わってくることになった。もちろん格闘技に限らず、あらゆるスポーツに対して………そうするとやはり目がいくのはスポーツの祭典オリンピックになる。元々好きだったのだが、それぞれの競技の良さが分かってくるとますます面白い。パラスポーツやオリンピック対象外の競技も含め、本当に見ていて楽しくなったのだ


ボッチャとかカーリングとか、ああした頭脳&技術系スポーツもその高度なテクニックや選手同士の掛け合いなど、楽しめるポイントは満載だ。こうなってくるとスポーツ何もかもを楽しめるようになる。実際今回のパリオリンピックも楽しく、熱く観戦している

パラリンピックのボッチャ
玉を投げる、という根本は簡単なスポーツ
見てると簡単に見えるのだが……
だがどこに投げるか、また投げられるのか………
非常に高度な技術と知識が必要


当然のようにメダル!そして日本!の応援に偏りはするが、他国の選手を見ていても、クリーンな選手や行為を聞くと、やはりトップアスリートは違う!とうなってしまう。スケートボードストリートである女子選手は、ライバルは?という質問に、ここにいるのはみんな仲間だよ?と不思議そうに答えたそうだ。まだ20歳前の若い選手のこうした発言には、ハッと気付かされることがある


同じスポーツをやる者同士、互いに足を引っ張る事じゃなく正々堂々と勝負する姿は見ていて清々しい。卓球女子準決勝で早田ひな選手と戦った世界1位孫穎莎選手、彼女の早田を気遣う姿はさすがトップは違うのだと思わせてくれた。最も大切なのは国籍ではない、その人個人の高尚さ……私はスポーツをそう捉えている

素晴らしい握手と気遣い
卓球は中国の強さを見せつけられるが
今の中国代表は大変にクリーンだ
他の競技や国民性などで毛嫌いされることも多いが
彼女らが超一流であることは疑いない


勝負には絶対は無い。そこが面白いし、実際パリオリンピックでも数多くの番狂わせもあった。もちろん悪い方でも、だ。男子バスケがまさか3連敗するとは誰も思ってなかっただろうし、男子バレーもギリギリでの8強入りは予想外だった。阿部詩の敗戦もまさかまさかである



だが………彼らは我々の想像できないほどの努力をし、とてつもないプレッシャーというストレスにさらされている。無責任に責めることが果たしてできるだろうか。少なくとも称えることはあっても、非難されるようなものではない

金メダル候補筆頭阿部詩選手まさかの敗戦
今まで頑張ってきた中での負けはきついだろう
誰にも分からない思いがあり号泣してもおかしくない
これで誹謗中傷するって私には意味がわからない
ネット社会の闇の大きさを改めて感じる


もちろんだからこそドーピングその他不正行為は論外だ。それは正されなければいけないが………今回のオリンピックでも問題になったジェンダーの話などもあり複雑怪奇ではあるわけだが、それについても改めて記事にしたい。生物学的な側面もあるし、人権などの捉え方も絡む事象だし………


ともかくこの4年に一度のスポーツの祭典、私は思いっきり楽しんでる。何事にも興味がある、というのはとても得なこと………そう思う。楽しいことがないというのが分からないというか、世の中こんなに楽しいものに囲まれてるのだ。興味を持てばなんでも趣味にできる


PRIDEに教わった事、それがスポーツの面白さだ。さぁ、スポーツの中のスポーツ達(?)よ………




でてこいや!!

PRIDEではなくRIZINでの1幕
多分2017年の大晦日だったと思う
私がミラーレスで撮ったもの
後ろ姿だけどこれが一番その瞬間でいい!

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