【感想】約束のネバーランド
こんにちは。シロート読者です。
今日は約束のネバーランドの感想です。
タイトルを聞いたことのある方は多いかな?と思います。私もタイトルと最初の2巻まで読んで読むのを止めていました。面白くないと思ったのではなく、まとめて読みたいな〜と思ったからです。そうして、放っておくこと数年。やっと読む日が訪れましたので、感想を書きたいと思います。
想像通りの展開
要所要所で思ったのは、想像通りの展開だな〜ということです。
面白い、面白くない、という話ではなくて、この人は裏切るだろう、この人は後々再登場するだろう、ここは勝つだろう、ここは負けるだろう、というように、想像通りに進んで行きました。
しかし、話の構成やセリフなどもあり、想像通りで退屈、とはなりませんでした。
逆に言えば、王道ストーリー好きにはおすすめです。
登場人物
次はこちら、登場人物について。
全20巻ですが、多すぎない程度の登場人物の数でその点は良かったです。名前を覚えるのが苦手なので。
ストーリーの構成上、話が進むにつれ登場人物が増えますが、主人公を取り巻く人はそこまで増えないのがポイント。あと、全体的に名前も短くて癖のない名前なので(名前だけ、苗字無し)覚えやすかったです。
真っ直ぐすぎる主人公
ここからは気になった点です。
良くも悪くも、主人公が真っ直ぐで、優しすぎて感情移入出来ずに終わってしまったことは気になる点でした。
真っ直ぐな主人公がダメなわけではありませんが、なかなか現実世界ではいないレベルの真っ直ぐさ、それも、初めから終わりまで真っ直ぐです。
途中、立ち止まって考えたり悔いたり、そういう描写もありましたが、全体で言えばかなり弱く印象は薄いです。
最後の展開も、多分そういう事だろうな、そういう選択をとるだろうな、という選択をしていて、その展開を彩る上でも、主人公はもう少し葛藤があっても良かったと思います。真っ直ぐを選択する過酷さや残忍さ、その点が読めていたらもう少し主人公に対する印象も変わっていたかもしれません。
敵役の物足りなさ
約束のネバーランドにも敵がいます。それは、ママであったり、鬼であったり、人間であったり。
個人的に思うことは、この敵役が魅力的で有ればあるだけ物語も魅力的です。
今回、約束のネバーランドでは、ママが良い味を出していました。ただ、残念なのは、鬼や人間の魅力が伝わりきっていないことでした。
ストーリーの構成やページ数の関係から省いてしまったのかもしれないですが、鬼について、人間について、もっと語られていたらなぁ〜と思いました。
また、ママについても想像の範囲での動き、設定だった(ママも真っ直ぐな人であった)点は、もう少し拗らせていた方が魅力が増したかな、と思いました。
最後のもやっと
そして、一番気になったのは最終話。あれはあれで良かったのかもしれないですが、ここまで、真っ直ぐに進むことで、ほぼ上手くいってきたのであれば、それ相応の対価で無いとと思ってしまいました。
天才が探しているので、見つからない、ということはないと思いますが、それでも、見つからない、出会えない、という段階で終わりにしても良かったのかと思います。
それだけの対価、重いことであった方が、その前の話が生きてくるような気がします。
本当に信じれば叶うの?
私はもう、良い大人なので主人公が眩しすぎました。
信じ抜くことは素晴らしいことです。
しかしそれを行うには、世の中の理不尽さ、人の脆さ、強欲さ、色々なものが障害となることを知っています。
だからこそ、超人的な才能を持つ主人公が信じ切ることにリアリティさを感じられなかったのかもしれません。人間味、というものですね。
せっかく面白い設定、世界観、そしてマッチする絵柄なので、このお話に、自分を投影、または憧れるキャラクターがいたらもっと印象的であったと思います。
大人が読むには少し物足りないかと思いますが、全体を通しては読みやすい、ある意味王道な作品でした。
気になった方はぜひご一読を。
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