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年越し宗谷岬に行ってきた!その2

年越し宗谷岬の記事2つ目。この記事では目次の3番について書いていく。他の番号の記事は現在制作中。

目次
1:年越し宗谷岬に挑戦した理由
2:行程について

3:装備について  ←←ココ!
4:僕が事前に行った練習
5:実際やってみてどうだったか
6:最後に


3:装備について

 僕が実際に年越し宗谷岬ツーリングで持っていった装備について紹介していく。まず先にどのような考えのもといつもパッキングしているかについて述べる。自転車ツーリングの場合装備は走る天候季節路面状況何泊するか野宿なのかどれくらいの距離を走るのかなどの条件が色々関わって決まってくると考えている。天候が晴れなのか吹雪なのか、寒いのか暑いのか、ダートなのかアイスバーンなのか…ectのように様々なシチュエーションを想定する必要がある。僕はこれらの考えられる条件がすべて最悪だった時を想定した装備を持っていくことを心掛けている。例えば天候は吹雪(実際ひどい吹雪になったら走るのを諦める選択をする)、気温はマイナス20度、路面はアイスバーン、全野宿のような感じである。実際猛吹雪の中走るかと言われたら絶対走らないが、走行中に天気予報が大きく外れてビバーク地点まで移動しなくてはならないときのシチュエーションだと思ってもらいたい。特に冬の北海道は少し間違えると遭難に近い状況になり、最悪凍死してしまう危険性もある。つまり絶対に適当な装備で普段のツーリング気分で走っていいようなところではない。

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                ↑名寄ではマイナス25度になっていた

それでは僕が実際に持っていった装備を紹介していく。

まず自転車はこちら

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 Jamis Renegade S2LTDの2021年モデルである。クロモリではなくマンガンモリブデン鋼でできたツーリング寄りのグラベルロードだ。そこにキャリアやフロントバッグ、フォーク横にケージをつけてパッキングしている。タイヤはシュワルベのウインター40C(スパイク4列にしたもの)。リアの重心が高いものの前後の重量バランスはリアにパニアをつけるよりも5:5に近いと思う。今年越し宗谷岬を終えて考えてみると、雪の多い道央から道北にかけてはシュワルベウインター40Cではだいぶキャパオーバーだった気がする。踏み固められた圧雪や水気の無いアイスバーンなら問題なく走れるものの、10センチぐらいの積雪が降ったばかりでまだ路肩と走行ラインとがはっきりしていないような状況ではだいぶ操作性が落ちる。氷の轍の上に10センチ弱の積雪があればもうまともに走れたもんじゃない。シュワルベアイススパイカープロだったらどんなに安定して走れただろうか。実際それでこのツーリング中に一回転倒してしまった。後ろから車が来ておらず、少し調子に乗って雑に走っていたのだが見事に前輪を積雪の下にあった氷の段差に取られて転倒。このような状況では車が後ろから来ようと来なかろうと常に集中して進む必要がある。夏のツーリングとは違った疲れ方をする部分でもある。ちなみに冬北海道ではハンドルのエンドにつけるミラーがとても役に立ったのでミラーだけは絶対に忘れずに持っていくこと。車に道を譲るタイミングなどを逃しにくくなる。

次に持っていった装備は下の写真へ。

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具体的に言うと

 寝る装備:モンベルモノフレームシェルター、サーマレストプロライトプラス、クローズドセルマット(写真にはないが、アマゾンで2000くらいで買ったもの)、プロモンテのシュラフ(ダウン量600グラム)、プロモンテのシュラフ(ダウン量150グラム)、モンベルのシュラフカバー

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        ↑一人が棺桶になって寝れるサイズの非自立式シェルター

 保温着:モンベルアルパインダウンジャケット、モンベルスペリオダウンパンツ、モンベルのダウンソックス、モンベルトレールアクションパーカ(予備のフリースとして)

 着替え:モンベルジオラインタイツEXP、ジオラインラウンドネックシャツM.W.、ファイントラックのメッシュパンツ2枚、スキー用ソックス1ペア、モンベルのトレッキング用ソックス1ペア(メリノウール)、予備インナーグローブ、洗濯ネット

 行動着:アークテリクスのハードウエア(ゴアテックスパックライトの生地)、アークテリクスのパンツ(ゴアテックスプロの記事でアルパイン用の物)、ノースフェースジップインバーサミッドジャケット(フリース)、モンベルトレールアクションタイツ(ニーロング)、タイツジオラインEXP、シャツジオラインM.W.、スキー用ソックスとメリノウールのトレッキング用ソックスの重ね履き、薄手のバラクラバ、スパッツ(シューズの足首のとこからの雪の侵入を防止するもの)、ヘルメットカバー、防寒テムレス、反射ベスト、シューズカバー(ネオプレン製の物)→上下ともにインナー、ミッドレイヤー、アウターの3層構造を強く意識した。 年越し宗谷岬でのウエア構成の記事も書いていくつもりだ。

 調理器具:PRIMUS(プリムス) P-115 フェムトストーブ、OD缶2つ、チタンマグ、魔法瓶(水筒)、ライター

 電子機器:モバイルバッテリー3つ(50000mAh分)、充電器、コード5本、ヘッドライト

大体こんな感じである。持っていったけど必要なかったものは夏用シュラフ、予備のフリース、OD缶一つ、そして着替えである。着替えは本当に要らなかった。僕はクリスマスからフェリーで帰る1月3日まで下着も靴下も全て同じものを着ていた。日常生活だと絶対にありえないことだが、寒くて湯冷めが怖いと温泉にも満足には入れないため、結果的にずっと同じものを着るしかなかった。匂いもジオラインの消臭効果によりほとんど臭くなることはなかった。おそらく気温が低いので雑菌が繁殖しにくいということもあるのだろうか。OD缶に関しては僕は毎日お湯を沸かしていたけれど、1週間程度ならプリムスのウルトラガスの250の容量の物が1本あれば十分だと分かった。

寝袋は極寒野宿する上で命を左右するギアなのでちゃんとしたものを使ったほうが良い。僕はプロモンテというメーカーの物を愛用している。マイナス20度を下回っても快適に寝れるように冬用のシュラフに加えて夏用のシュラフも持っていったが、2つ重ね合わせて使用することはなかった。あと寝るときに寝袋の下に敷くマットだが、僕は膨らますタイプのマット(R値2.4)の下にクローズドセルタイプ(R値不明)のマットを引いて寝た。雪の積もった地面や、野外のコンクリートの上で寝たりしたけど、底冷えひどすぎて寝れないということはなかった。しかし朝起きると自分が寝た場所の地面だけクローズドセルマットの表面の模様状に凍っていたので体温はかなり地面へ逃げて行ったことが分かった。もっとR値の大きいマットを使っていればさらに快眠できたかもしれない。

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保温着と聞いて行動着と何が違うのと思うかもしれないが、保温着は基本的に行動中は着ないものである。寝るときや動けない状況になった時に体温を下げないために着る。僕はアルパインダウンジャケットとスペリオダウンパンツを使ったが、これも信頼できるものを用意して正解だった。宗谷岬では常にマイナス10度の暴風が吹いてたため、これらを着ていないとテントからトイレの移動も寒い思いをしてしまう。ちなみにダウン製品は汗を吸うと格段に保温力が下がるのでテントの中にいるときはアウタージャケットの上からダウンジャケットをつけるようにしていた。

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調理器具は僕はお湯が沸かせれば良いという考えの元、セイコーマートのパスタを湯煎したりカップラーメンを食べたり水筒用のお湯を沸かすのに使っていた。行動中は魔法瓶のお湯を飲むため朝起きてから魔法瓶用のお湯も沸かす。朝起きて温かいカップラーメンが食べられるのは本当に幸せである。夏のツーリングでは持っていかないけれど、極寒の野宿ツーリングでは本当に重宝する。僕はOD缶を2つ持っていて、一つはプリムスのオールシーズン用のパワーガスという物。そしてもう一つが寒冷地用のウルトラガス(恐らく店頭販売のみ)というものである。予備として2つ持っていたがその2つがどれほど寒冷地においてさがあるのかと思いどちらも使ってみたのだが、やはり寒冷地で使うなら絶対ウルトラガスだった。当たり前だと言われそうだが正直言うとパワーガスでも余裕で外気温マイナス20度の中お湯を沸かすことは出来る。しかし沸騰にかかるまでの時間とガスの噴き出す勢いが全く違うので絶対にウルトラガスの使用がおすすめである。僕はなるべく走る時間を持っておきたいため、朝起きてお湯を沸かす時間もなるべく少なくしたいのだ。

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以上ここまで僕が年越し宗谷岬に持っていった装備について大まかに書いてきた。服装についての詳しい記事はこちらにまとめてみた。それでは今回の記事はこれで以上とさせていただく。読んでいただきありがとうございました。


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