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年越し宗谷岬に行ってきた!その3

僕は2021年→2022年の年越しを日本本土最北端で行うべく、自転車で全野宿で1週間ほど北海道をツーリングしていた。この記事では年越し宗谷岬を行うにあたって事前に行った練習について書いていく。年越し宗谷岬に限らず寒い場所で自転車で野宿しようと思ってる方がいれば何かの参考になればと思う。*目次では4番です。それ以降に記事は製作中です。

目次
1:年越し宗谷岬に挑戦した理由
2:行程について

3:装備について
4:僕が事前に行った練習 ←ココ!!
5:実際やってみてどうだったか
6:最後に


  

~何を得るための練習か~

冬の北海道で必要なスキルは何だろうと考えたときに何が思いつくだろうか。僕の場合は雪で走行抵抗が大きくなった路面を氷点下の気温の中で何時間走れるのか走行ペースはどんなもんか、野宿は快適にできるのかなどがあげられた。つまり北海道に行ってしまう前にパッキングした状態で100キロ前後の距離を走ってみてかかった時間と疲労具合から大体の1日の行動時間と距離を把握し、その流れで野宿してみよう!という結論に至った。

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~僕が選んだ場所~

僕は現在長野市に住んでいる。長野県内でそこそこ気温が低くなり且距離も往復で200キロ近くなる場所を考えた場合、上田経由で美ヶ原高原に行くのが一番いいだろうと思った。ビーナスラインは一部通行出来て標高も2000メーターほどで夜もそこそこ冷える。ちなみに12月中旬だったので冷えてもせいぜいマイナス15くらいだと予想した。のちにこの予想は外れることとなる。

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走ったルートは上の写真の通り。行きも帰りも同じルートだ。走行距離は90キロ弱。行きはほぼ登りのためグロス平均スピードは9キロほどだった。帰宅時はもっとペースが上がったのかというとそういうわけでもなくグロス11キロほどだった。今回は野営地に着くまでの1.5キロほど膝上まで埋まりながらラッセルしたためかなり時間がかかってしまったと思われる。テントを張った場所はとりあえず風があまり強くなさそうなところを適当に選んだ。

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~装備について~

装備については前回の記事にも書いた通り、年越し宗谷岬と同じ持ち物である。ただ今回はシューズカバーと夏用シュラフは持っていかなかった。マイナス20度になることがわかっていれば夏用シュラフと冬用シュラフを重ねて使用するけど逆に暑すぎても汗でシュラフの保温効果が落ちてしまう。シューズカバーについては北海道ではネオプレン製の物を使ったが今回の走行区間はそんなに冷えないためいらないと判断した。この時も手足はVBLのレイヤリングである。ウエアの構成についてはこちらの記事にまとめてある。他にスパイクタイヤのスパイクが今回は2列である。僕の使っているスパイクタイヤはシュワルベのウインター40Cというものでスパイクを4列にするための穴はあるものの、必要最低限の本数しかない。今回雪の積もった路面を走る中で2列ではとても対応できないと感じた。そのため帰宅後、年越し宗谷岬に向けて追加のスパイクを打った

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~食料について~

今回の野営では1日目の夕飯と2日目の朝食を作る必要があった。僕は基本的に簡単に料理を済ませたいので情緒ないかもしれないがお湯で作れるカップヌードルとアルファ米の白米にフリーズドライを混ぜたものを食べた。本格キャンプをする方はもっとバラエティに富んだ料理ができるのだろうが、パッキングを軽くできるしマイナス10度以下の状況でテント内で楽に作れるものといえばアルファ米とカップヌードル以外思いつかなかった。

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テントの中でお湯を使うと外気温がマイナス2桁なのもあって湯気で真っ白になるのが印象的だった。

~肝心な眠りはどうだった!?~

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ご飯も食べ終わり21時くらいに寝ようかと思った時、外気温はどれくらい低いかと思って温度計を見てみたらなんとマイナス20度近くになっていた。服装は寒いと感じないような快適さだったのでまさかここでマイナス20度にいくとは思っていなかった。僕の持っているシュラフは‐12度対応の物なのでちょっと心配ではあったが、保温具を着こみシュラフカバーも少し厚めの物を使っているので寝袋の中は比較的快適な温度だった。ちなみにカイロは一切使っていない。快適な温度だといったものの正直僕は快眠できなかった。その理由は風が強く、テントがバサバサする音がうるさかったからである。

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上の写真からも分かる通り右側から風を受けてテントの空間が狭くなっているのが分かる。イヤホンをすれば音楽を聴きながら快適に寝れると思うが、周囲の状況を常に把握しておきたかったのでイヤホンは持ってこなかった。今回の事から風が強くてもテントは壊れることはまずないし、快眠を得たいならイヤホンが必要だと分かった。あくまでも僕の場合だが。北海道では毎晩イヤホンを使ってリラックスしながら騒音を気にせず眠れた。

~最後に~

今回の練習に当たって僕はあることを決めていた。それは今回睡眠中に少しでも寒いと感じたら冬の北海道は行かないということと、落車したら北海道には行かないということだ。たった一泊で寒いと感じたら恐らく北海道の連泊に耐えることは出来ないし、たかが170キロ弱で雪で滑って落車なんて言ったら北海道では恐らくまともに走れないだろう。これくらいのレベルの低い(年越し宗谷岬に比べたらの話)野宿でつらい思いをしたら北海道では絶対に対応できるわけがないと。結果として寒いと感じることもなく眠れたし、乗車中も危ないと感じる瞬間は無かったので今回見つかった細かな改善点を克服しつつ年越し宗谷岬に挑んだ。もしもこの記事を読んでくださっていて、いずれは冬の北海道を走りたいと思っている方がいればぜひ一度予行練習として冬の野宿を行っておくことをお勧めする(こんな僕が堂々と言えることじゃないと思うけれどすみません)。また今回の練習から1日の走行距離は100キロに抑えることが今の僕の体力的に必要だと思った。夏のツーリングでは連日200キロ以上走ることできるので冬の北海道でも150キロくらいなら毎日走れると思っていた。しかし今回練習をしてみるとグロスペースは10キロと計算するのが現時点の僕の実力だと分かった。結果として年越し宗谷岬でも一日100キロほどに抑えて走り、これくらいのペースにしていて本当に良かったと強く実感した

以上で今回の記事を終わらせていただく。

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