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083 よのなかよ【令和訳百人一首】

【原文】

世の中よ 道こそなかれ 思ひ入る

山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる

(皇太后宮大夫俊成)


【個人的解釈】

この辛い世の中から逃れる道は無い。

俗世から避けようと思って入ったこの山奥でも

鹿が悲しく泣いているんだから。


【感想】

作者が27歳で出家したときに詠まれた首。

この企画をはじめて、初めて知ったことがいくつかあるんですけど、鹿もその一つ。

鹿って夫婦だとしても別々の場所で独りで寝るっていうのは知らなかったな。そこから孤独の象徴みたいになっているのも。

そして、鹿の出てくる首に悲しさとか寂しさとか侘しさとかを感じるようになったな。

出家するときに俗世から逃れられないって気づくの辛すぎる…

逃げたくて出家してるのに、結局出家しても無理やん…ってなるんでしょ。しんど。


【令和に言い換え】

この最低な世の中からは逃げられない。

楽しい遊園地でも静かな公園でも

どこに行っても寂しそうな人たちがいるのだから。


【自己評価】

★★☆☆☆

逃げたいよね、なにもかも。

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