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坂口恭平『幸福人フー』

『幸福人フー』は坂口恭平さんと
奥さんであるフーさんとの
対話を通して書かれた本です。

フーさんは、坂口さん曰く
不安や後悔している姿が見られないそうで、
普段から漠然とした不安にさいなまれる
私のような人間には発見の多い本でした。

この本で特に気になったのが
「後悔」「対人関係の不安」に関する
フーさんの対処法です。

今回は私が本を読みながら
とったメモをもとにしているので、
一部不正確な表現があるかもしれません。

「寝てしまった」と後悔しない


今の社会では、
睡眠に対してネガティブなイメージが
強いと感じます。

朝早起きするのが素晴らしいことで、
遅く起きることはだらしない。

昼寝をしている暇があったら、
もっと仕事した方がいい。

睡眠についての私のイメージは、
こんなところです。

例えば夕方に2時間くらい寝ると、
どうしてこんなに寝てしまったんだろうと
強く後悔します。

だって2時間くらいあれば
仕事はかなり進むし、
本は1冊くらい読めてしまうからです。

しかし、この本の中でフーさんは

寝たいから寝たので後悔はない、

と言います。

また寝るのが好きだとも発言していました。

この言葉は衝撃出来でした。

睡眠は大事だと思いつつも、
やはり心のどこかで
寝るのは良くないと思っていた私。

でもフーさんは寝たいから寝た、
寝るのが好きだと言っていて
寝ることへの悪いイメージがない、

そこに衝撃を覚えたのかもしれません。

私も少しづつ寝ることへの意識を
変化させて行きたいと思っています。

ベトナムやギリシャみたいにシエスタが
社会に組み込まれていたら
また違うかもしれませんね。

他人の言っていないことを想像しない


次に驚いたのは、
他人の言っていないことを想像しない
ということです。

私たちは人と関わっていると
どうも相手の意を汲み取る
みたいな行動が必要とされることがあります。

会話した後に
「あの言葉は悪く捉えられなかったかな」
なんて些細な言葉が気になる。

しかもその気になる時間が
だいぶ長くなります。

会社など関係がある程度近いほど
「この前のコトバで気分を害していないかな」
と心配になります。

でも良く考えたら相手が気分を害したかなんて
こちらからわかるわけもありません。

害したかもと思い込んでいたら、
発する言葉や、ちょっとした行動も
怒っているように見えます。

冗談だろ?と思うかもしれないですけど、
結構そういうことはあります。

だんだんと疑心暗鬼になって
勝手に距離を置くわけですね。

しかし本書の中で、

相手が口にしていないことは予測でしかない

と書かれていました。

確かに勝手に予測して、
勝手に疑心暗鬼になっている、
とゆうのは側から見ると変なことかもしれません。

そう考えると心が少し楽になりました。


他にも「向いていないことをしない」
「過去の自分を否定しない」など
私が良く悩むことについての考え方がたくさん載っています。

非常に読みやすい本です。
なんとなく不安だったり、後悔することが多い人は
ぜひ一度手に取ってみてください。

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