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ヒヨコを買わずに、卵を孵す理由

はじめまして、白井自然農園です。

2018年に夫婦二人で島根県の山間の町、飯南町に移住。
ニワトリを飼いながらサツマイモを中心に色々な野菜と果物、米を育てて暮らしています。

今回は、移住してまもなく飼い始めたニワトリのことについて書いてみます。

どんな想いでどんな風に始めたのか。主にヒヨコの入手にあたって考えたことをお伝えしたいと思います。



採卵養鶏農家は一般的に、ヒヨコを孵卵場から購入します。
卵を採ることが目的なので、メスのヒヨコだけを購入します。
有精卵として販売するためでも、メス100羽につき必要なオスは5羽です。

しかしながら、孵卵場ではメスひよこと同じ数のオスひよこが生まれています。では、そのオスひよこ達はどうしているのでしょうか?


生まれてまもなく殺処分されてしまうのだそうです。


僕はこのことを、鶏を飼おうとするまで知りませんでした。
毎日のように食べていた卵が、
どこからどのようにしてやってくるのか
ほとんど無関心でした。


他の養鶏農家さん、特に自然養鶏や平飼いを謳っている農家さんが、このことにどのように折り合いを付けているのか分からないのですが、僕はそれを無視できなくなりました。


そして僕は鶏を飼い始めるにあたって、孵卵場からヒヨコを購入せず自分で孵すことにしました。


2019年春、有精卵を購入して孵卵器で温めたところ4羽のヒヨコが孵りました。これが僕のニワトリとの暮らしのはじまりです。

ニワトリとの暮らしにも慣れはじめた2021年には、
そのヒヨコたちが成長して産んだ卵から28羽のヒヨコが孵りました。

もちろん半分はオスです。


メスもオスも同じように育て、
メスからは卵をいただき、オスは肉としていただきます。
卵を産み終えたメスも、肉としていただきます。

廃鶏などといって、他人に処分してもらうのではなく、自分たちで絞めることに決めています。


まだまだ羽数が少ないからできるだけで、何羽までそれが可能かはわかりません。このまま少数羽で自給農としてやっていくか、もう少し羽数を増やすかは、まだ決めかねています。

羽数が増えても、お肉を販売することで続けられるかもしれません。
(お肉を販売するには、資格や許可を取るのが大変なのですが)

どうせ殺すなら一緒じゃないかと思われるかもしれませんが、
これは僕の選択です。


※海外では、卵を温め始めた段階で雌雄を判別する技術が実用化されつつあり、ヒヨコの殺処分は禁止され始めています。


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