PR分析サービスって何?選び方や注意点は?
2022年現在、多様なPR分析ツールが存在します。
ここ数年で成長してきたツールなので情報が少なく、よく知らない方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、PR分析ツールとは何か、運営企業の中の人が解説いたします。
まずは押さえておきたい「PR分析ツール」の基礎知識
まず、PR分析ツールの基礎知識について確認しましょう。
PR分析ツールとはどのようなものなのか、実現できること、無料で出来ることとの違いなどを解説します。
Webを利用したPRの流れ
広告データと比べて、広報PRデータはわかりにくい上に収集しにくいのが特徴です。
オーソドックスなWebPRのフローは下記の通りで、プレスリリース発信が主体となります。プレスリリースはあくまでプレス(報道)に向けた情報なので、一般の人が目にする機会は少ないのです。そのため、一般の人が見るためには、メディアに記事として掲載してもらう必要があります。代表的なWebメディアはYahoo!ニュースですね。
このWebメディアを通すというところが厄介で、自社管理しているわけではないですから、いつどこに掲載されてどれくらい見られているか等の情報がほとんどわかりません。(きちんと取材があったものや記事広告は別ですが。)
要は、外からは見てるだけではわからない、Webメディアの情報をしっかり把握することが重要です。
PR分析ツールでは、このようなPRに関わる情報を可視化します。
例えば、今回のプレスリリースは前回のプレスリリースよりも3倍見てもらえた、などが具体的な数値でわかります。
一定期間こうしたPR効果測定を続けることにより、自社のPR状況そのものが可視化されるようになります。
PR分析とは?
まず、PR分析ツールで出来ることを確認する前に、WebPR分析の手法を確認しましょう。多様に存在しますが、ざっくり言うとこの2点です。
自社について書かれたWebメディア記事をインターネット上から収集する。
そのWebメディア記事を評価する。
このように書くとシンプルで簡単そうに見えるのですが、問題は、
・いつどこに掲載されるかわからない
・企業によっては1日数百件記事が出るため、ボリュームが多い
ということです。
広報PR部の方の中には、毎日ずっとエゴサしているという方も多いのではないでしょうか。
このようにPR分析は地道な作業を繰り返すもので、負担が大きいためそもそもPR分析しない企業も多く存在します。
PR分析ツールで出来ること
PR分析サービスでは、自動で上記作業を行ってくれます。
リアルタイムに新着情報が収集され、整理・分析してデータをストックします。すべて自動で行われます。
毎回検索する手間がなくなりますし、どれくらい効果があったかが一目でわかります。
専門的なソフトをインストールする必要もなく、ブラウザでアクセスするだけで、簡単にわかるようになります。
今までかかっていたコストを大幅に削減してくれるツールです。
それに大体の場合人力よりも正確ですし、オプションで申し込めばSNSも同時に分析してくれます。
PR分析ツールで出来ることを4つにまとめました。
PR効果をまとめて把握する
プレスリリースや展示会、イベント、SNSなど、PRのやり方は様々ですが、個別にチェックしていると時間がかかりすぎてしまいます。PR分析ツールでまとめて把握しておけば時短につながります。競合他社のPR効果もわかる
自社PRだけでなく、他社PRも分析可能です。PR量だけでなくプレスリリース発信のタイミングや掲載されているメディアなど、細かい部分も丸わかりです。他社をベンチマーキングすることによって自社PRをより改善することが可能です。大変重要なポイントです。競合だけでなく業界動向をチェックするのもおすすめの使い方です。Webメディア分析も可能。メディアリストも簡単に作成。
PR分析ツールではWebメディア自体も分析してデータを持っています。自社のPR戦略に合わせた有効なメディアがわかります。例えば、SNSに強いWebメディアはどこか?だったり、多くの人に見られているメディアはどこか?などはすぐにわかります。データをダウンロードすれば、掲載実績メディアリストも簡単に作成可能です。大幅に時短します。経営指標と繋がる
PRは具体的な経営指標である売上やCV率と繋がりにくいと言われていますが、それはPRの分析が複雑かつわかりにくく、さらにコストがかかるためで、実際は非常に密接に関わっています。PR分析ツールは様々な指標で評価するので、PRの事業貢献度を可視化します。
注意すべきこと
PR分析ツールを導入する際に注意するポイントを3つまとめます。
コストがかかる。
PR分析ツールは基本的に有料ですのでコストがかかります。また、中長期的に利用しないと真のPR効果は可視化できません。現在、人力で情報収集しているならば、人件費よりツールの方が安いのでむしろコストは下がります。PRをしていないとデータがない
プレスリリースや発信をしておらず、Webメディアに掲載されていないのであれば、計測されるデータがないので効果が得られません。プレスリリースが3ヶ月に1回程度であればPRTIMESの管理画面で十分です。情報収集だけでは効果がない
PR分析ツールは情報収集や分析はしますがPRを生産しません。得られたデータを活用してメディアリレーションやプレスリリース発信を行っていくことが重要です。必ずデータを活用しましょう。
無料のPR分析ツールってあるの?
結論から言うと見当たりません。あったとしても有料版の機能制限おためし版で、他に強いて挙げれば、GoogleアラートやGoogleニュースですが、精度やリアルタイム性において活用できるとは言いにくいです。
ツールではなくPR会社ってどうなの?
もちろんPR会社でPR分析は可能です。PR会社はメディアと直でコミュニケーションが取れる強みがあるので、メディアの真の情報が得られるなどツールにはないメリットもあります。専門家の豊富な知見を活かしてレポート作成もしてくれます。ただし、ほとんどのPR会社はPR分析ツールを使用しています。自社でツールをきちんと設定できていればデータがあまり変わらないことも。費用も自社でPR分析ツールを運用するより、はるかに高い費用がかかってしまいます。
PR分析ツールを選ぶポイント
自社に合うPR分析ツールを見つけましょう。選ぶポイントは以下の通りです。
調べたい要件が調査可能か
PR分析ツールではキーワードまたは検索式を使用してデータベースから要件にあった情報を表示します。キーワードより検索式の方が自由自在にデータを集められますが、キーワードしか使えないPR分析ツールもあり、社名や製品名によってはデータを抽出しきれない場合があります。例えば、ハンバーガーのマクドナルドについて企業名で調べようとしたら、Appleのマックと区別する必要がありますが、キーワードだけで区別することは不可能で、検索式が必要になります。要件にあったデータ抽出方法が使えるツールを選びましょう。WebだけでなくTVや紙媒体も必要か
WebメディアのPR分析だけでなく、TVや紙媒体(新聞・雑誌)が必要でしたら対応しているツールを選ぶ必要があります。海外サイトが必要かどうか
海外展開している企業であれば、日本以外のサイトに対応している必要があります。予算が見合うかどうか
PR分析ツールは価格の低いもので月額5000円から、高額なものは年間数百万円以上です。それほどPRに取り組んでなかった企業がいきなり高額ツールを導入しても、データがあまりないので効果が実感できません。高額ツールでも対応していない機能があったりしますので、価格にとらわれず様々なPR分析ツールの資料を集めた方が良いでしょう。サポート面を確認しよう
PR分析ツールを利用していると、疑問点の解決や分析内容を変えたいと思うことが必ず出てきます。高額なツールになればなるほど自分で設定変更があまりできず、運営に依頼することになります。その際に十分なサポートが得られるか確認しましょう。ツールの営業の方に聞いても「大丈夫です!」しか言えないと思いますので、サイト追加する場合はどれくらいかかる?であったり、調査内容を変更する場合はどれくらいかかりそう?など、具体的な対応期間を聞いてみて早いところがおすすめです。
まとめ
PR分析ツールは、今までわかりにくかったPR効果を可視化して事業に繋げ、情報収集と分析にかかっていた人件費を下げる効果的なツールです。自社に広報部やPR担当者が存在していて、もし使っていないのであれば導入をおすすめします。
ただし、自社にあったツールを選ぶことが重要で、コストもかかります。
弊社が運営している「Qlipper」では、月々1万円から導入可能です。上記の殆どの機能を実装しておりますので、大幅に工数を下げ、PR分析が可能です。
また、お客様によっては自社製品をおすすめせず他社製品をご案内することもあります。いつでも相談を承りますので、ぜひ検討してみてください。
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