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あくまで一人一人別の人(”なんか体調悪い”はズルじゃなかった⑤)

たくさんの人が苦手な息子。

ASDではないか、大丈夫だろうかと思いつつも、

小学校はたくさんの人がいる普通クラスに入りました。

6年間、よく頑張ったと思います。

息子に聞くと、

休み時間にクラスの子に声を掛けられても

外で鬼ごっこなどをすることはなく、

ひたすら図書室で本を読んで過ごしていたようです。

(想像するとちょっと切なくなります。)

そんな彼でしたが、

最後の2年間はとても生き生きとしていました(*^_^*)

同じ先生が2年間を担当して下さり、

息子が学校でも息をしやすいようにしてくれました。

☆ ☆ ☆

給食の無理強いをしない

最近では当たり前のことになっていますが、、、。

給食の無理強いをされたことがある彼にとって

給食はとっても苦手な時間です。

食の細い息子は

単に好き嫌いの我儘を言っているのではなく、

胃袋の許容レベルが人と違うから無理という話です。

それを理解して貰えずに、

画一的な状況を求める先生から

” もっと食べなさい ”

と言われてとても辛い思いをしたことがあります。

給食選手権(廃棄率を減らす為の全学年のクラス対抗戦)があり、

食べれない子の分は食べれる子に食べて貰うように指導が入ったり、

先生から残すことは悪いことだと言われたり、

恐怖でしかない体験もありました(今はありません)。

そんな彼にとって、

安心して給食の時間を迎えることができる。

これが一番助かることでした。


☆ ☆ ☆

一人一人の個性を見つけて誉める

息子の得意科目を知って下さり、

奥深い知識をクラスのみんなの前で披露する(?)機会を下さいました。

(ASDの特徴でもありますが、興味のあるものは狭~く深~く☆)

学校では無口で存在感を消していた息子が

「すごーい!」と称賛を受けるような機会を作ってくれました。

とても嬉しくて、自信になったと思います。

息子だけではなく、他のお子さんにも同じようにして下さっていたと思います。


☆ ☆ ☆

疎外感を与えない

息子の得意科目を同じように得意なお子さんが居る事、

それぞれに発言機会を与えることで、

仲間意識を持たせてくれたように感じます。

徐々に息子が疎外感を感じることが少なくなっていった気がします。

「クラスの中に自分の居場所がある」

と感じることができたんじゃないかなって

想像力が豊かな私は妄想していました。

”同じクラスだからみんな友達” というのではなく、

興味のあることが同じ人がいる→友達になれた!嬉しい!

という貴重な体験ができて有難かったです。

中学校に上がってからもその友達とは仲良く、

お互いのマイペースを崩さずに付き合えているようです。


☆ ☆ ☆

とことん向き合ってくれた

クラス内でトラブルがあった時に、

グレーな結果であいまいに終わらすことなく、

毅然と解決まで諦めずに向き合って下さった事がありました。

正直、高学年になると”悪いのは自分だ”と名乗らずに

下を向いて黙っていれば隠し通すことができます。

ですが、先生が最後まで向き合って下さったおかげで、

間違えたお子さんが相手に謝ることができました。

それを機に二人がさらに仲良くなれたと聞いています。

正直、トラブルに関係のないお子さんには迷惑な時間だったと思います。

それでもうやむやにせずに真剣に向き合う姿を見せることが

大事だったと思います。


☆ ☆ ☆

授業は楽しく

教科書通りの授業は確かに必要ですが、

少しでも興味を持って楽しくできるようにと

(おそらく)許容範囲内でいろいろ工夫してくださいました。

おかげで先生が教えて下さるどの教科の授業も楽しく

好奇心を持って受けていたように見えました。


☆ ☆ ☆

小さな一つ一つを見逃さない

これに尽きると思います。

同じ年齢で同じ地域に住んでいる子供たちだけど、

一人一人は個性のある別々の人間。

「性能が同じロボットを大量生産するかのように

全員に同じことをしてれば問題ないんでしょ」

という教育ではありませんでした。

一人一人をきちんと丁寧に見て、

小さなことも一つ一つ誉めて、

良いところをぐんぐん伸ばして下さいました。

初めての個人面談では細かすぎるエピソード達に

よく見て下さってるなと感心しました(*^_^*)

熱意がなくては到底できる事ではありません。


そんな先生に見てもらえた2年間だったからこそ、

息子は頑張れたのだと思います。

同時に、中学校では同じようなことはないだろうと考えただろうし、

先々を不安に思ってしまう性質をもっていることもあり、

どんどん不安になっていったんだろうなと思います。

確かにあんなに一人一人に一生懸命な先生は沢山もいないです(*^_^*)


☆ ☆ ☆

発達障害であろうとなかろうと、

”一人一人の個性を大事に見守って育てる”

そういう先生との出会いは宝物だと思います。


最後まで読んで下さってありがとうございました!

イラストお借りしました。ありがとうございました!




優しいお気持はありがたく、ちゃっかり頂く方針にしました💖