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自宅を建てる-06 当初案

しおやです。

先日、基礎が、ついに、ついに完成しました。

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3月には建物の輪郭が現れます。ドキドキです。

傾斜地の家

私の家はいわゆる傾斜地の家です。
いろいろな構造的対処法をリサーチしました。
傾斜地に対してどういう基礎がありうるかを見ていました。

その中でも面白いと思った例を2つ紹介したいと思います。目の保養です。ちなみに私の家とは全く違います。

Marcos AcayabaのAcayaba Houseは、建築誌のGA HOUSEで見たもので、森の中の傾斜地に細い柱数本で建つ浮遊感、幾何学プラン、久しぶりに「これはやばい!」と興奮しました。

宇野友明さんの一つ山の家もとても美しいです。施工ブログを拝見するとシンプルに見えてとても難しいことをされています。

2つとも傾斜地に木の柱で支えられていて新鮮でした。私の敷地は準防火地域ということもあり難しいです。

参照にした住宅

私が当初、参照したのは、伊藤寛アトリエの黒水晶の家です。

建築家の自邸であること、傾斜地であること、車を寄せれないこと、樹木に囲まれていることなど、私の敷地に近い条件でした。違う点としては、防火・準防火地域からは外れていること、傾斜の下に隣家が無いこと、傾斜の角度でしょう。
この建築は3階建てです。平面が六角形で、外壁は板張り、内装もほぼ木で作られていて、明快でとても美しい建築です。
半地下にすることで高さを抑えていて、基礎と土留めを兼ねていて効率的です。

当初案

当初案は、「黒水晶の家」のように、半分地面に埋めることで、傾斜を克服し、傾斜を生かしたスキップフロアにすることを考えました。(当初案をA案とします。)
先に言ってしまうと、A案は廃案になりました。
A案は床面積も80㎡確保でき、空間的にも多様で面白くなりそうでした。

A案でネックになったのは、
 1.堀り方、掘った土を出す方法と、それにかかる費用
 2.土留を兼ねた基礎の施工性(防水性や、仮設土留め)
でした。
決して不可能では無かったのですが、費用面も鑑みて方向転換しました。

スキップフロア

スキップフロアは、1階ー2階ではなく、1階-1.5階-2階-2.5階といったように半階ずつレベルが変わっていく断面構成です。踊り場が少し大きくなった程度の場合もあったりします。床が重ならないようにしないといけません。
改めて調べて見ると、和製英語のようですね。

A案は、下図のようなスキップフロアで構成していて、1番上のレベルに玄関があり、下がったレベルにLDK、次に水回り、1番低いレベルに個室でした。

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「シンプルに擁壁作れば?」

傾斜地を解決するとてもシンプルな方法として、コンクリート擁壁や間知石擁壁を作ることで地面をフラットにする方法があります。

当然検討し、そうすればもっと土地を有効に使えました。擁壁を作ってしまえば建築工事もやりやすくなります。しかしながら、資材運搬やその費用、様々な条件から、擁壁工事は私にとって現実的ではありませんでした。また擁壁もメンテナンスが必要なのは頭に入れておかなくてはいけません。

あとは、今回挙げた3つの例に共通して、擁壁では無い方法を模索し、建築で解決していることに魅力を感じたことも大きいです。

次回「当初案-2」ではプランやパースま交えて書いています。


これまでの話


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