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測量 【詩】

まみやりんは
電柱に張りついたまま
すれ違っていく電車を
眺めていたものだった

それは
ある初夏のこと
奇声をあげて走っている連結器の束が
急カーブで触れ合っていた
土曜日の午後

先っぽが蛇のカタチの
曲がった杖を持ち
枕木がもつれ
不思議にふわふわする地面
路線図の半分が
赤っぽく光り
通りすがりの車輌に
合図を送っている
高低が狂って
黒い荷物がよろけている
地図をめくったら分岐する羽音

その初夏の日の朝
曲がった杖で地面を叩き
まみやりんは
測量を再開する

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