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2018年末-はじめての18きっぷ長距離帰省

こんばんは、しおさいです。

今回より、「過去に動画化した」ものの旅行記をのんびり書いていきます。

動画をご覧になった方も、まだご覧になっていない方も、どうぞ楽しんでいってください!


なお元の動画データを削除してしまい、切り抜いた画像しか残っていないので、後半は画像少なめ・文章多めになるかと思います。その点はご了承ください。

以下本文。

旅立ちは夜明け前

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2018年12月27日。

八千代中央5時04分発の始発電車で出発し、新京成に乗り換えて津田沼へ。
始発電車に初めて乗ったが、意外にも乗客が多くびっくりした。

そして今は朝5時30分。
偶然にも写真に人が一人しか写りこまなかったが、実際はこんな朝早くにもかかわらず結構な数のスーツ姿の人々がぞろぞろと歩いていた。
まだ空は真っ暗である。

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今回は青春18きっぷを使っての福島帰省だ。このきっぷを使うのは今年の夏以来、これで2度目。とはいえ前回は関東から出なかったので、1日中使ってひたすら移動するのはこれが初めてである。

5時35分発の三鷹行きに乗る。津田沼始発なので、すでにたくさんの人が列を作って待っていた。

まだ夜は明けていない。市川を出ると江戸川を渡って東京都に入るが、外の景色はぽつぽつと灯る建物の明かりくらいである。

6時09分の秋葉原で下車。駅近くで「名代富士そば」が24時間営業をしているというので探してみたが見つからず、山手線で上野へ。

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改札外にあった「いろり庵きらく」で朝食。朝6時半というのに店内はお客さんでいっぱいだった。かけそば310円也。

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腹を満たしたところで、6時59分発の宇都宮行きに乗る。少し薄暗い地平ホーム、14番線に入ってきた。

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ボックスシートを確保。ゆっくりと滑り出すように、定刻通りに発車した。上野駅、とりわけ地平ホームから動き出すときの高揚感は、他ではなかなか味わえない。

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日暮里で常磐線が分かれ、尾久の車両センターをちらりと横目に見て、赤羽の先で新河岸川と荒川を続けて渡り、埼玉県に入る。

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車窓から見る朝日はなんだか特別だ。

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埼玉のターミナルである大宮、東武伊勢崎線とつながる久喜、両毛線と水戸線が乗り入れる小山と、乗り降りの多い駅に停まっていく。

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餃子の街と言われる栃木の県都、宇都宮に着いたのは8時43分。少しお尻が痛いが、2時間弱ずっと立ちっぱなしでいるよりもはるかにましである。

お下がり電車でさらに北へ

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9時08分発の黒磯行きに乗り換える。車両はかつて東京でも幅広く活躍した205系。最後の砦とも言われた武蔵野線でも置き換えが進み、関東では原型のままの車両は絶滅危惧種となっている。

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少しうるさいほどのモーター音を響かせて、電車は田園地帯や緑の中を駆け抜けていく。

宝積寺で烏山線が分岐し、矢板、那須塩原で一気に乗客が動いて、黒磯に着いたのは10時01分。

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ここから白河にかけて、関東と東北を隔てる難所、白河の関所が控えている。東京側からSuicaが使えるのはここまで、東京近郊区間もここまで。これより先はいよいよ「東北」へ入っていくのだ。

東北の入口

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10時26分発の新白河行きは、2両編成のディーゼルカー。それだけこの区間は普段需要が少ないということなのであろう。
とはいえ、この日はまだ年末休みが始まるまで2日を残している。発車間際に宇都宮方面からやってきた学生さんたちがぞろぞろ乗り込み、車内はたちまち満員になった。

黒磯を出た列車は、県境に向けてぐいぐい高度を稼いでいく。黒田原で学生さんたちがどっと降りてから車内は旅行者たちだけになった。

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黒川という名前の川を渡ると福島県に入る。川があまり目立たないので県境を越えたことに気づきにくく、僕も見逃しそうになった。

そうして10時50分に新白河着。すぐさま10時53分発の郡山行きに乗り換える。ここからは車両も東北仕様のものになり、東北に足を踏み入れたという実感が湧く。

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左に目をやると、白河の城跡が見える。江戸時代には幕府の重役を多く輩出した白河藩が置かれたところである。こちらは幕末まで用いられた小峰氏の城で、実はもう一つ、結城氏が治めた城があり、お家騒動などを経て本拠地が車窓から望めるあの城に移った、とのことである。

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郡山に着いたのは11時32分。

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東北本線に加え磐越西線と磐越東線、それに水郡線が集うジャンクションらしい、立派な構造の駅だ。

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改札前のNewDaysで買った弁当で昼食を済ませて、12時42分発の福島行きに乗る。中通りの2大都市を結ぶ列車にもかかわらず2両編成、平日の昼間にもかかわらず車内は混んでいる。

なんとか席を確保できたことに安心してしまったか、お腹がいっぱいになったからか、この区間は寝てしまって何も記録できず、13時30分に福島に着いた。

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乗降客数は郡山に及ばないもののさすがは福島の県都、どっしりした造りだ。縦書きの駅名標がオーラを放つ。
ここからは奥羽本線、そして阿武隈急行と福島交通飯坂線が伸びている。

峠を越えてラストスパート

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13時45分発の仙台行きに乗り継ぐ。
福島の発車メロディーは在来線が「高原列車は行く」新幹線が「栄冠は君に輝く」が使用されており、これは作曲者の古関裕而が福島市出身であることに由来する。
古関が今年の連続テレビ小説「エール」主人公のモデルとなっていることは、読者の皆さんも多くの方がご存知であろう。

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藤田を出ると、電車は国見峠を越えるべく、ぐんぐん坂を上っていく。仙台藩の番所が置かれ、また峠を越える奥州街道の道中には貝田と越河、2つの宿場が存在していた。
昔から急勾配の難所として知られ、この峠を迂回すべく造られたのが丸森線、現在の阿武隈急行である。

その峠を越えて宮城県に入り、坂を下っていくと白石に着く。一国一城制の数少ない例外として明治まで残った白石城の城下町で、温麺とこけし、和紙、葛が主な名産物となっている。

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大河原にかけては白石川に沿って走り、車窓からは一目千本桜を見ることができる。有名な撮影名所で、桜と列車を捉えた写真は今も多い。

岩沼、名取と停まって仙台に近づくにつれ、空いていた列車にも少しずつ人が乗ってきた。西日がまぶしい。

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仙台には15時08分に着いた。

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乗り継ぐ常磐線の列車までは1時間ほどあるので、外に出てみた。12月の末とあって日はだいぶ傾き、駅舎を照らしている。

駅前をただほっつき歩いてもつまらないので、仙石線で少し移動してみることにする。

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まず仙台からあおば通まで一駅。1分ほどで到着した。

205系に地下駅という組み合わせは、どことなく京葉線を思い出させるようである。

そのあと、多賀城行きで陸前原ノ町まで4駅。多賀城まで行く余裕はないので、今日はここまでで引き返した。

そうして時間をつぶし、ラストランナーである16時17分発の原ノ町行きに乗る。

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東北本線と分かれ、阿武隈川を渡るころには、すっかり日も落ちて暗くなっていた。

闇の中を駆けていって、

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17時34分、鹿島にゴール。イルミネーションが光る木造駅舎が出迎えてくれた。

<了>

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