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私による私のための大学を設立することにしました。 【#私の働き方実験 計画書】

皆さまこんにちは。
岸 志帆莉です。

前回もお話ししましたが、この度「新しい働き方LAB」の研究員として活動することになりました。

新しい働き方LABとは、クラウドソーシングのランサーズが主催するオンラインコミュニティです。新しい働き方に挑戦したい個人が集い、それぞれにとっての新しい働き方を追求します。

先日ついにキックオフし、すでにたくさんのユニークな実験が動きはじめています。わたしも7月から活動をスタートします。それにあたり、今日はわたしの「働き方実験」の全体像をまとめてみました。

◆実験のタイトル

「母子家庭ママが自身と家族のQOLを上げながら笑顔で働いていくための道のり」

※QOL=クオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life)の略。「生活の質」や「人生の質」と訳される

◆実験の目的と背景

この実験では、いま一時的に母子家庭を営んでいるわたしが、自分と家族の笑顔を守りながら働いていくための道のりを模索します。

我が家では、春に夫が海外へ転勤となり、一旦母子家庭としてやっていくことになりました。いまは母子三人で東京に暮らしています。ゆくゆくは私たち家族も赴任地へ帯同予定ですが、コロナや会社の規定等により、当面はこちらで待機することになりそうです。

未就学児ふたりを抱えての母子生活は、ちょっと言葉にできないくらい壮絶です。しかも相手は、3歳と0歳の男児たち。毎日が暴風雨のように過ぎていきます。家事と子育てだけで、キャパシティはすでにオーバー。とはいえ、仕事のほうも完全にストップするわけにはいきません。今年の後半には、著書の刊行をはじめいくつか重要なことが控えています。

この一年を、どう乗り切るか……。

途方に暮れかけていたとき、視界に飛び込んできたのがこの「新しい働き方LAB」の研究員募集でした。

ちなみに、いま国内にはおよそ64万超の母子世帯が存在するそうです(国勢調査 2020年より)。このうち、未就学児を抱える世帯はおよそ11万世帯。父子世帯も加えると、その数はさらに増えます。さらに世の中には、企業の都合等によって一時的に母子生活を強いられる人々もたくさんいます(まさに我が家のように……)。

今回、一時的とはいえ当事者になってみて、そのことの重みをひしひしと感じています。また近年「ワンオペ」という言葉が聞かれるように、ひとり親家庭までいかなくても、家事や子育ての負担に悩む親はたくさんいます。まさに、現代の子育て世代に共通する課題だと感じています。

この実験では、わたし自身がフリーランスとして働きながら母子家庭を運営する過程での試行錯誤を、余すところなく発信していきます。それにより、日々奮闘されている全国の子育て世代の方々と励まし合えたらと思っています。

◆実験の内容

この実験では、目先の収入アップやフォロワー数の向上など、短期的なゴールはあえて追いません。

わたし自身が心身の健康を維持しつつ、今後もフリーランスとして生産活動を続けるための基礎力を身につけることを目標とします。

この実験は、例えるならば大学のようなイメージです

大学は、将来の仕事や資格取得などを必ずしも保証するものではありません。しかしじっくり時間をかけてさまざまな活動に取り組むことで、価値観の変容や人としての成長を促します。それがその後の人生を歩んでいくための基盤となります。

そこで得られた学びは、数値で測れるものばかりではないかもしれません。でも最も大切なことは、それらの学びをその後に生かし、より豊かな人生およびキャリアを歩んでいくことです。

この実験を通して達成したいことも、そんなイメージです。直近の売上増や集客なども、もちろん大切なことです。でもせっかくの機会なら、もっと抜本的な改革に取り組みたい。その後の長いキャリアを見据えて、長距離走に耐えうる基礎体力をつけるような期間にしたい。また走り続けるための環境を整備したり、長く励ましあえる仲間も見つけたい。形ある資産も大切だけど、形のない資産にこそしっかりと投資したい。それらを通して、今後も自分と家族の笑顔を守りながら働き、人生を歩んでいくための道を模索したい。

そんな目標を掲げ、自分ひとりのための大学をこの度開講します。

【大学設立概要】

大学名:
わたしによるわたしのための大学(仮称)

設置学科:
●クリエイター基礎力養成学科
●ウェルビーイング学科

この大学は、前述のとおり、わたし自身が長期にわたり育児と仕事を続けるための基礎力を身につけることを目的とします。

そのためには、なによりまず心身の健康を維持することが欠かせません。「ウェルビーイング学科」では、ストレスマネジメントや幸福学などの知見をもとに、わたし自身が毎日をすこやかに過ごすための方法を追求していきます。またひとり親生活による実質的な負担をすこしでも軽減するため、「求援力」(=周囲の援助を求める力)を向上するための実習等を行っていきます。

さらに、クリエイターとしてのスキルを一から磨き直すべく、クリエイティビティに関する座学や実践等を「クリエイター基礎力養成学科」で行っていきます。

◆シラバス

それぞれの学科では、ふたつの授業を開講します。

【クリエイター基礎力養成学科】

● 科目Ⅰ:「クリエイティビティ実践」

〈授業の目的〉
今後もクリエイターとして知的生産活動を続けていくための基礎力をつける。

〈使用テキスト〉
"The Artist's Way" by Julia Cameron
(邦題:『ずっとやりたかったことを、やりなさい』ジュリア・キャメロン著)

〈授業計画〉
この授業では、世界中のクリエイター達に読まれてきたクリエイティビティに関する著書 "The Artist's Way" (邦題:『ずっとやりたかったことを、やりなさい』)を使用し、テキスト内の12週間のプログラムを実践していきます。その過程を通して、クリエイターとしての発想力や創作の習慣を身につけることを目指します。

〈成績評価方法〉
授業への参加状況:50%
課題の提出状況および質的評価:50%

課題の内容:
・レポート(12週間のコースを完遂した成果および所感をnoteにまとめ、シェアする)

● 科目Ⅱ:「ライティング実践」

〈授業の目的〉
文章によるコンテンツ(例:書籍、メディア向け記事、ブログ等)を制作するためのスキル向上を図る。

〈使用教材〉
Udemyのライティング系講座
(企画、取材ライティング、コピーライティング等)

〈授業計画〉
この授業では、Udemyのライティング系科目を履修します。授業計画および方法はUdemy上の各講座に準拠します。

〈成績評価方法〉
Udemyの各講座に準拠します。

【ウェルビーイング学科】

● 科目Ⅰ:「ウェルビーイング実践」

〈授業の目的〉
ワーキングペアレントにとって最も大切な資産である心身の健康を向上させる。

〈使用テキスト〉
・『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(前野隆司 著)
・『セルフケアの道具箱』(伊藤絵美 著)等

〈授業計画〉
この授業では、ストレスマネジメントや幸福学の知見をもとに、わたし自身の心身の健康を向上することを図ります。ストレスの原因を分析したり、コーピングレパートリーを作成したりなどの実践を通して、自分なりのストレス対処法を確立していきます。さらに、幸福学の第一人者である慶應義塾大学・前野隆司教授の著書を講読しつつ、実践を通して自分なりの幸せのかたちを探求していきます。

〈成績評価方法〉
・幸福度診断に基づいた定量分析
前野先生が開発に携わった「Well-Being Circle」(幸福度診断)を活用し、幸福度の推移を測定します。とくに現時点で平均値を下回った次の各因子については、学期末までに平均値を上回ることを目指します。

・ストレスの低さ ▼21.4 (平均53.4)
・健康力 ▼42.9(平均63.6)
・Well-being ▼53.6(平均56.1)
・ありのまま力 ▼57.1(平均59.3)
※2022年6月15日 診断結果より

● 科目Ⅱ:「求援力 養成講座」

〈授業の目的〉
ワーキングペアレンツの必須スキルである「求援力」を高め、仲間(依存先)を増やす。

〈使用テキスト〉
特になし(実習中心)

〈授業計画〉
この授業では、世の中に存在する育児支援サービス各種を実際に利用し、それによりどれだけ暮らしが楽になったかを考察していきます。利用するサービスの一例は、家事代行、ベビーシッター、育児シェアサービス、一時保育、食事宅配サービス等です(さらに増える可能性があります)。

〈成績評価方法〉
授業への参加状況:60%
課題の提出状況および質的評価:40%

課題の内容:
・レポート(各サービスを実際に利用し、それぞれについてのレビューを書く)

【修学旅行】

なお、課外授業として修学旅行も予定しています。関東郊外にある研修施設に宿泊し、さまざまな人や物事との出会いを通して変化に耐えうる力(=ライフシフトにおける「変身資産」)を磨きます。また多くの人々との出会いを通してさまざまな生き方や働き方について学び、母子共々の成長を図ります。時期は夏頃を予定しています。

そして学期の最後(11月)には、実験結果を最終レポートにまとめて提出します。それをもって全課程修了(=卒業)となります。

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以上、わたしの実験の全体像をまとめてみました。

実際に走り出してから適宜修正していく可能性はありますが、おおむねこのような形で進めていきます。

なお、これは私による私のための大学ですが、ほかに入学を希望する方がいらっしゃればよろこんで歓迎します。「わたしもやってみたい」という方がいたら、お気軽にどうぞ。シラバスはそのまま使っていただいても構いませんし、アレンジも自由です。たまにゆるく進捗を報告しあったりできる「クラスメイト」がいたら、もっと楽しくなりそうだなぁと思っています。

あと、「わたしも大学作りました」みたいな報告もウェルカムです。

ちなみに、日々の実験の様子はわたしのTwitterでも発信していきます。
よろしければ、見守ってください。

それでは、またお会いしましょう。

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