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たまに観る映画レビュー:リチャードギアがホームレス?!『ロスト・イン・マンハッタン』

教会から早めに帰ってきた日曜日の午後。夕飯の支度もないし(昨日の残り物をスライド…)、ちょっと眠たいけど昼寝するものもったいないしな~とYouTube動画で他所の教会の礼拝メッセージを観ようかと思ってたら、なんと、リチャードギア主演の映画が期間限定無料公開だって!?

年代的にバッチリ、リチャードギア世代です。大学生の時に『愛と青春の旅立ち』。こちらもまだ19歳でしたから、純粋に「カッコいい!」とはまりましたねえ。映画館の隣の席にいた人が霞んで見えた、なんてものじゃない(笑)。ストーリーはたいしたことなかったと思うけど、とにかくリチャードギアのカッコよさだけが際立っていた、ように記憶していますが、なにせ40年以上前のことなので、定かではありません…(笑)。

それから、あの『プリティウーマン』、何度見たかしら? あれは、『愛と青春の旅立ち』から大人になったリチャードギアのさらなるカッコよさが引き立っているのと同時に、ジュリアロバーツも魅力的で、どちらも素敵なのがさらに良かった。お洋服好きな私にとっては、ジュリアロバーツが身にまとう素敵なドレスの数々も目の保養。まあ、ストーリーは娼婦のシンデレラストーリーなので、こちらもいただけないといえば、それまでですが。

これの続編でもないのでしょうが、『プリティブライド』は、『プリティウーマン』好きの私のために娘がDVDをプレゼントしてくれました。これもやっぱりストーリーはハチャメチャですが(笑)、リチャードギアとジュリアロバーツがセットで出ているという、その点においてのみ観る価値あり?

そして、やっぱり繰り返し観て泣き過ぎたのが『オータムインニューヨーク』。これはビジネスの成功者でお金持ちのリチャードギアが、若い美しい恋人を得たものの彼女が難病に侵されていて…という悲恋物。

というわけで、実は、リチャードギア主演の映画はそんなに観てないのですが、やっぱり、私にとって素敵な存在であり続けていることは間違いない。上に挙げただけでも、役柄自体がすでにカッコイイ設定なわけで、それを演じてはまるのがやっぱりリチャードギアなんでしょうねえ。

ところが、私はこの『ロスト・イン・マンハッタン』の存在を知らなかったのですが(それじゃ、間違ってもファンとは言えない…)、リチャードギアがホームレスの役を演じるこの映画が、なぜか今日の私のYouTubeに挙がってきたのです。正直、”怖い物見たさ”で観てしまいました。

キャッチコピーには、”再生の物語”ってあったので、再生するところまで描かれているのかと思いきや、描かれているのは再生の兆しまでで(ある意味、うまい設定ですが)、最初から最後までリチャードギアはホームレスのまま。他の人のコメントにもありましたが、カッコイイ役だからリチャードギアは演じられたわけじゃなくて、ホームレスでも演じることが出来る本物の役者だ、ということの証明にはなっています。ただ役の中でも「ハンサムなホームレス」と呼ばれたりしているのが、ちょっと可笑しい…。確かに、ホームレスにしてはやっぱり、いけてるオヤジっぽくもある。リチャードギアであることは消し去れないって感じ?

それで、脱線しますが、ちょっと前に観た役所広司主演の『パーフェクトデイズ』を思い出しました。ちょっと通じるものがある? 

こちらの役所広司さん演じる主人公は都内の公衆トイレの掃除が仕事。映像の中ではその仕事の制服の青いつなぎか、休日のヨレヨレのシャツとチノパンみたいな恰好で終始するわけですが、そんな恰好をしていてもどこかカッコイイのは、やはり役所広司だからねえ…とういことろがリチャードギアのホームレスと似ているな、と。

さて、設定や外見はともかく、内容はどうなんだ? ということですが、最後に再生の兆しが見える以外は、最初から最後までホームレスとしての辛い生活と心情が描かれていて、ちらっとそうなったいきさつや崩壊した家族関係が垣間見える。そう、実は家族の問題がテーマの一つですよね、この映画。これはなかなかヘビーです。私自身、うまく対処できていると言えないので、わかったようなコメントはできません…。同じ問題とは言えないけれど、リチャードギア演じるホームレスになったお父さんの、痛くて苦くて後悔してもしきれない気持ちはちょっとわかります…。

そして、これは2014年の作品ですから、約10年前のマンハッタンのホームレス事情も垣間見ることができる、という社会的側面もあります。後半はホームレスの収容施設の場面が何度も出てきますし、公的支援を受けるための面談シーンも。ホームレスに限りませんが、公的支援と支援を受ける本人たちの意思や状況やいろいろが絡んでなかなか一筋縄ではいかない難しい課題だな、と改めて思わされます。


若い頃に素敵!と憧れていた俳優さんが年老いていくのを見るのは、なんだかとっても悲しい気持ちになります。リチャードギアもそうですが、キアヌ・リーブスの変貌ぶりには、『マトリックス』のあの美しさが衝撃だっただけに、衝撃を受けている私です。ま、でも、そういう自分が一緒に年を取っているわけなので、仕方ないですが…。

というわけで、まったくまとまらない感想になってしまいました。
これを機に、リチャードギアの他の作品も観てみようかと思います。
冒頭の写真は山本アヤメさんからお借りしました。映画に出てくるシーンとは全然違いますが、華やかなイメージのマンハッタンとは別の視点から撮った感じがいいな、って。ありがとうございました!

冒頭の写真は山本アヤメさんからお借りしました。映画の舞台のマンハッタンの風景とは異なりますが、華やかなイメージのマンハッタンをそうじゃない視点から捉えた構図が素敵。ありがとうございました!


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