心理的安全性を高める工夫【DEI#32】
こんにちは。中小企業診断士のさとうたろうです。
ダイバーシティに関するトピックを紹介しています。
先日、ある企業のダイバーシティ担当とMTGをしました。
先方:ダイバーシティ経営について何から取り組むべきか?
私 :Inclusion、心理的安全性について取組むべき。
先方:心理的安全性を高めるためにはどういう方策があるのか?
私 :部門横断的なプロジェクトをつくることが有効だと思います。
あとはCEOからの情報発信。失敗を許容する文化をつくることも
大切。
まさにタイムリーな心理的安全性の話題。エイミー・C・エドモンドソン氏の「恐れのない組織」で学んだ事例も活用しながらご説明しました。
noteを用いてアウトプットをしていると、いざという時もスムーズに答えられるものですね。
さて、同書の第5章「フィアレスな職場」では、
「心理的安全性を生み出すための企業の取り組み」について触れています。その中で気になった二つの事例を紹介したいと思います。
ピクサー社:ブレイントラスト
トイ・ストーリーなどで有名なピクサー社では、「ブレイントラスト」というミーティングをを導入しています。
ブレインストーミングの発展系というイメージ。どのようなルールをで運営されるのでしょうか?
「個人ではなくプロジェクトについて意見を述べること」
「共感の観点からフィードバックすること」は、ミーティングにおける基本的なマナーであり、「強制されないこと」、「採用も却下もできること」は、お互いにとって意見の交わしやすさにつながりそうです。
尚、そんなピクサーでも、残念ながら、ハラスメント問題やその後のMeToo運動により、心理的安全性が崩れてしまったという点も触れられています。「心理的安全性は脆く持続しにくい」という点もtake noteしておきたい事柄です。
グーグルX社:賢い失敗のすすめ
もう一つの事例は、グーグルX社。
グーグルの親会社アルファベットの社内独立部門として活動するこのX社では、ブレイクスルーを生み出す観点から「賢い失敗」が推奨されています。
X社のCEO、アストロ・テラー氏は、2016年のTEDトークで以下のように述べています。
お蔵入りになってしまった試作品はオフィスに展示され、従業員が体験談を述べる機会が提供されるそう。
心理的安全性を考える機会があるか?
あなたの組織では、心理的安全性について立ち止まって考える機会が設けられているでしょうか?
残業が常態化している職場や、パフォーマンスに追われているチームでは、中々心理的安全性を考える機会は得られないでしょう。
トップやリーダーのコミットメントも重要です。
心理的安全性は脆く持続しにくいものです。余裕や遊びが存在して初めて成立するものであることだと考えています。
【参考・引用】
恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす
エイミー・C・エドモンドソン (著), 村瀬俊朗 (著), 野津智子 (翻訳)
出版社 : 英治出版
発売日 : 2021/2/3
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