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文学の散歩道 (BU2D-1)「にごりえ・たけくらべ」(樋口一葉) 1

目次(表紙)

今、NHK-TVで、「樋口一葉」のテーマにした番組をしていたので、途中から見たんですが・・・残念。。。
ということで、せっかくなので、前回に続き、また「樋口一葉」を書きます。

◆ 「樋口一葉」について

・「樋口一葉」は、「女流作家」としては「大変有名」な方です。
お札になっているくらいですからね。。。

また、私も大好きな「作家・作品」ということで、「樋口一葉」について書いてみいたと思います。

彼女の作品は、わずか「24才」という「短命」のため作品数は、わりと少ないのですが、それでも主な小説は、「22作品」ほどあります。

ただ、「文語体」のため、国語の苦手な私には、外国語同然のため、気持ちよく読めませんので、一部の作品ではありますが、
「口語訳・現代語訳」のものがありますので、こちらがおすすめです。


「たけくらべ・現代語訳」・樋口一葉。  (たけくらべ・他)・全5作品
「にごりえ・現代語訳」・樋口一葉。   (にごりえ・他)・全7作品


彼女の作品は、
「前期」「恋愛小説」のような「幻想」的なものでした。しかし、
「後期」に入りますと、がらりと変わり、「女性側」から見た、「現実社会」を徹底的に描いていきます。

具体的にいいますと、
「女性」にとっての「不条理」さに対する「問題提起」の作品ということです。

「明治」である当時、今よりもはるかに、「女性」は「生きにくい」時代でした。

「女性」の「生きていく方法」は、ただ一つ。 「結婚」だけです。
結婚して、「妻」として生きていくしか、方法がありませんでした。

ですから、どんな「理不尽な世の中。夫」であろうとも、「夫」に捨てられたら「女は終わり」同然でした。

なので、「耐える・・・」ことを強いられた。 
「耐えることしかなかった」女性が大変、多い時代でした。

もし、「夫に捨てられたら」、
「女性」にとって生きていく方法は、ただ一つ、
「にごりえ」の「お力」と自分もなる運命が待っているのでしょう。。。

「樋口一葉」も、その女性の中の一人でした。
あわゆく、「身を売らざるを得ない状況になりそうでした・・・」

「女性」として生きることが、どんなに「辛く。理不尽」であるか、そして、「不条理」な世の中に翻弄させられたか・・・

だからこそ、「本人」は当然、この世の中の「女性」たちの「代表」として、「声」をあげようとしたのです。

その手段として、彼女は、「小説」という文学作品を通して「訴えた」のでした。 すなわち、彼女の「後期・作品」では、「主題」はそこにあったわけです。

「後期・作品」の「女主人公」たちは、ほとんどみんな「不幸」な人生をたどったり、経験しています。

また、現代、主に読まれる作品は、「後期・作品」がほとんどです。

これは、先にも述べたように、
「女性蔑視」という「不条理」な当時の時代背景。 
社会に対する「問題提起」が根底にあるから
です。

(つづく)